WEリーグ:今いるオジサンの2.5倍くらいオジサンじゃない人を集めないと

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※注意 今回の文中には「オジサン」という言葉が乱発されます。断っておきます、これを書いている私自身も50歳のオジサンです。そしてこういうのを「自分のことは棚に上げて」と表現します。ごめんなさい。

『やっと始まるということで、わくわくしている。まずは観客動員を増やすことに力を注ぐ。』

コロナ禍に「観客動員を増やすことに力を注ぐ」とか言い切ってしまうと

不謹慎だ!!公認取り消すぞ!!!補助金切るぞ!!!

という声が、どこからか聞こえてくるような気がしてしまうが、冒頭のこの言葉、9月12日に開幕した女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」の初代チェア岡島喜久子氏の開幕を目前とした8月上旬時点での言葉なのである。

言葉はこう続く

『注目を集めて集客を増やし、各クラブが興行として成り立つようにしないといけない。なでしこリーグの平均が1300人(2019年)で、30~60代の男性が中心だった。ファミリー層にアプローチしないと、5000人は達成できない』

コロナ禍の有観客スポーツ興行の是非については、今回ひとまず脇に置いておいて、岡島チェアもこう認識されている通り、日本の女子サッカー、強いてはこれまでうちの国の女子サッカートップリーグだった、なでしこリーグの観客筋は「30~60代の男性が中心」つまり、スタジアムはオジサンたちの集まる場所になっていた。

実は私もこの現実を強く実感したことがある。

一時私は「サッカーなら何でも見てやろう病」を患っていた時期(※2017~2019頃)があり、その時期になでしこリーグの公式戦を1~2度観戦しに行ったことがある。

最初は

「選手たちのお父さんなのかな」

と思っていた。

でも、どう考えても数が合わない。この人たちが選手たちのお父さんなのであれば、選手一人当たり5.6人はお父さんがいることになってしまう。ならば、

このオジサンたちは誰なのか?

女子用のピンク色があしらわれたユニフォームを身にまとい、中にはバズーカ砲みたいな望遠レンズ搭載の一眼レフで熱心にバシバシ撮りまくっているこのオジサンも。

誰なのか?選手たちのお父さんでないのなら、誰のお父さんなのだ???

意地悪はこのあたりでやめておこう。

要するに、日本の女子サッカートップリーグを仮に「なでしこの世界」と表させて頂くが、この「なでしこの世界」では「選手を愛でる文化」のみが突出した形で存在しているため、「かわいい」とか「美人」とか「我が娘のような」選手たちを愛でることを目的としたオジサンたちの集合が、より顕著な光景となっていたのであろう。

しかしながら、こうした「愛でる文化」みたいなものは、日本の女子スポーツ界にあっては、案外王道と言えるのかも知れない。

例えば女子プロゴルフの世界がそうだ。全英オープンの覇者、渋野日向子選手も、そのゴルフの実力以上に、はちきれる笑顔とか気さくさとか、ラウンド中におやつ食べるとか、もうそういうのがたまらないオジサンたちのアイドル化していて

「気立ての良い娘っ子シブコに会いに行ってくらあ」

とばかりに、週末ごとに山奥で大量のオジサンたちを集めることに成功。

そういう文脈で言えば「なでしこの世界」もオジサンを大勢スタジアムに集めることに成功しているわけだが、冒頭の岡島チェアの言葉によると、それでは足りないと、全然足りないと、1300人→5000人だから、今集まっているオジサンの2.5倍くらいオジサンじゃない人を集められないとダメだと、まあそういうことをおっしゃっているわけです。

じゃーどうすればいいのかと。

どーすれば、

WEリーグのスタジアムに、今いるオジサンの2.5倍くらいのオジサンじゃない人を集められるのだと。

 

女子アメリカ代表と言えば、サッカーを志す女子たちの憧れの存在であるようだ。

中でも、現キャプテンのラピノー選手は、2019年にはバロンドールも受賞、人気も実力も女子選手の中では世界指折りと言えるだろう。

そんなラピノー選手を端的に表す言葉があるとすれば

「カッコいい」

これ以外には思いつかない。申し訳ないが異論は受け付けない。何故なら、みんな言ってたから「ラピノーかっこいい」と。

と、こうするとここで終わってしまうので、「ラピノーかっこいい」の理由を私なりに少し考察してみたい。

まず、ラピノー選手は同性愛者だ。そしてこれを公言しLGBTの権利擁護活動にも積極的に参加している。その流れの中で、社会の不平等に異を唱え、国歌斉唱を拒否したり、サッカー選手の待遇を男女平等にするように訴えたり、2019年のW杯前には、仮に優勝しトランプ大統領の招待されたとしても「クソみたいなホワイトハウスに行くつもりはない」と言い放ち、トランプ大統領から名指しで批難されたりしている。

どこをどう切り取っても「カッコいい」の一言でしょ。アメリカの大統領から名指しで…とか、映画の主人公か、北の偉い人か、そんなレベルですよ。

で、2019年のW杯をアメリカ代表は圧倒的な強さで優勝し、ラピノー選手自身もMVPと得点王を獲得。アメリカ帰国後に行われた祝賀式典でラピノー選手はまた「カッコいいスピーチ」をやってのけたわけです。

私たちのチームにはピンクの髪や紫の髪、タトゥーしてる子、ドレッドヘアの子、白人、黒人、そのほかの人種の人たち、いろんな人がいる。ストレートの女の子、ゲイの女の子も。ねえ!

どうです?

カッコいいでしょ。

で、ここから「どーすれば、WEリーグのスタジアムに、今いるオジサンの2.5倍くらいのオジサンじゃない人を集められるの」に繋げていきますが

こうした、女子アメリカ代表みたいな、ラピノー選手みたいな、「カッコいい女性アスリート」の部門って、うちの国の女子スポーツにあんまり無かったように感じるんですよ。

先に書いたゴルフ然り。ちょっと気を許すと「かわいい」とか「美人すぎる」とか、「女は愛嬌」的な価値観が蔓延しちゃって、結果的にオジサンが湧いてくるって言うね、もうお決まりの形なわけです。

じゃあ逆に考えて、これまでどうして「カッコいい女性アスリート」部門が存在しにくかったかって言えば、やっぱり日本社会=男社会的にはニーズが無かったんじゃないでしょーか。

日本人の男って大抵の場合「カッコいい女」を怖がりますし、近寄りたくないって思っちゃう人も少なくないんですよ・・・・・妻を見てもらえば分かるように私は全然違うけど。

アイドルを例にしましょう。そう、いわゆる韓流の「ガールクラッシュ」系、BLACKPINKなどがトップランナーですが、この「ガールクラッシュ」というジャンル自体「女子が憧れる女子」がコンセプトになってます。ちょっと怖そうで悪そうに見えるから、男は少し腰が引けちゃうんだけど、そんな女子を「カッコいい」と憧れるのは他でもない女子なんだと。

まあ私の場合は、ガールズクラッシュ大好き、MAMAMOOの来日公演チケット必死になって獲ったほどですけどね。

と、今回はいろいろ、あっちゃこっちゃに話が飛びますけど、言いたいことは至って単純。

繰り返しますけど

「どーすれば、WEリーグのスタジアムに、今いるオジサンの2.5倍くらいのオジサンじゃない人を集められるの」

の答えは

「カッコいい女性アスリート」部門の追求

にこそあるんじゃないかと。

その為には、チームにちゃんとスタイリストつけてさ、選手の私服とかもちゃんとイメージに合うように指南してさ、メイクもヘアスタイルも「カッコよく」してさ、、、、

ってそういう見た目の話だけじゃなく

生き方、生き様って言うの?

ラピノー選手がトランプ大統領を袖にしちゃうみたいなさ、まあそこまで行かなくても、ひとりの女性、ひとりの人間として、どんなことを考えて、どんな風に生きようとしていて、どんな挑戦をしているのか、みたいなのが、どんどん表現されないと、「カッコよさ」は伝わっていかないでしょ。

もうね

「いい準備して次の試合も頑張ります(キリッ)」

みたいなのは、Jリーグとかでお腹一杯なの。

ラピノーのスピーチ見習ってさ

「カッコいい女性アスリート部門」

これを選手たちやチーム側、リーグ側だけが追求するんじゃなく、受けとる側(ファン)や支える側(スポンサーなど)もそれを求めてさ、新しいスポーツ興行のスタイルを創造していければ、きっと‥‥

WEリーグのスタジアムには、今いるオジサンの2.5倍くらいのオジサンじゃない人たちが集まるんじゃないでしょうか!!!

最後にこんな「カッコいい」お方をご紹介。

チャレンジャーだし、大好きだ。

あ、いかんいかん。これ以上オジサンが界隈に増えたら迷惑かけちゃう。。

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