W杯に出場することってそんなに大事?

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まさに、W杯カタール大会に向けたアジア地区最終予選がスタートした今だからこそ

そして、その初戦となったホームゲームに我が代表チームが負けてしまったこのタイミングだからこそ

これまで、大体15年くらいでしょうか、胸の中でずっとモヤモヤしながらも、ここ数年でかなり明確になってきた心の叫びを、どんなハレーションが起こるかなど全く気にせず、ぶちまけてみたいと思います。

『W杯に出場することってそんなに大事なんですかね、いや、むしろ、そんなにムキになってちゃダメなんじゃないですかね』

 

言い訳っぽくなるかも知れないが、一応最初に断っておきます。

前々回の記事で、私が死んでいてもおかしくない病気を患ったことで、8か月くらい開店休業状態だったこのブログを再開しようと思ったという様なことを書いたが、それ以降、体力回復のリハビリに勤しみ、早く元の生活に復帰しなくてはと思う一方で、常について回っているのが「死」なのです。

少しでも体調が変だったり、痛いはずのない部分が痛く感じたり、計測した数値がいつもより大きかったり小さかったり、、、その度に死神がこっちを見つめているような心境になってしまう。

実際に今の私の状態は、「仮釈放」みたいなもので、家族や自分自身による「保護観察」をされているわけです。だから、「体調がおかしい=死神が見つめている」が本当にそうである可能性も十分にあって、割とヒリヒリする日々を送っているのです。

そんな日々を過ごしていると「悠長なことを言っていられない」という心持ちにさせられることも多く、良く言えば「率直」に、悪く言えば「短気」にもなる。

すると、自分が考えてきたことや思っていることを「時間をかけてゆっくり理解してもらおう」ではなく「とりあえずぶちまけたい」という欲求が完全に勝ってしまい、今回についても、その延長線上にある「ぶちまけ」と捉えて頂ければと思うわけです。

と、やっぱりどう考えても「言い訳」な理屈を述べた上で、改めてぶちまけます。

『W杯に出場することってそんなに大事なんですかね、いや、むしろ、そんなにムキになってちゃダメなんじゃないですかね』

 

9月2日、雨の吹田スタジアムで、我が日本代表がオマーンを相手に0‐1と敗れ、W杯アジア最終予選の初戦を落としたことで、相も変わらず「批判・批難・悲嘆」の小嵐(あえて小嵐。世間全体で言えばつむじ風にもならない程度)が沸き起こっているわけです。

それらの声の大前提には「日本代表がW杯カタール大会に出場する」があるので、

いや、、

もしかしたら「未来永劫、日本代表はW杯に出場し続けるのだ!」を前提としているのかも知れないな。

 

日本サッカー界が汽車だとしたら、日本代表チームはモクモクと煙を吐きながら、客車や貨物車を引っ張るD-51。

デゴイチが止まってしまえば、客車の乗っている大勢の人や、貨物車に載っている沢山の荷物は路頭に迷ってしまう。だから、そうならないように、大量に石炭を用意して、投炭手を何人も乗せ交代で全力投球させる。

W杯出場やW杯ベスト8、ベスト4、、、はさしづめ、この汽車にとっての通過駅。

「優勝」という終着駅にいつか到達するために。。。

停まるわけにはいかない。

でもね、

これって幻想じゃないの?

小さな駅で停まったり、なんなら反対方向に走り出したり、そういうことも出来んですよ、汽車って。

そりゃ、代表をネタにして食ってる人や、代表案件で資金調達してるJFAは大いに困るかも知れませんよ。

でもね、

だったら、日本代表とW杯にフルでもたれかかるような、そんな偏った「経営体質」を先ず見直せよと。

そもそも、、

日本代表がW杯に出場しないくらいで、ボールを蹴る子どもがいなくなったり、サッカーを肴に酒を酌み交わす人がいなくなったり、サッカーってそんなに魅力の薄いスポーツなんですか???違うでしょ!?

「代表弱いじゃん、サッカーなんてつまんねーよ」ってヤツをひとりでも少なくするのが、日本サッカー協会とか、サッカー界の発展を願う人たちの務めなんじゃないですか???

もう一回書きます。

『W杯に出場することってそんなに大事なんですかね、いや、むしろ、そんなにムキになってちゃダメなんじゃないですかね』

 

前々回の記事でも同じようなことを書きましたけど、

日本代表がW杯に出場する、つまり『日本サッカーが世界を舞台に活躍する』という世界観は、東京五輪でも大活躍した世界に冠する広告代理店 電通が作ったものであることは、はっきりしてるんですよ。

で、そこに乗っかっておけば、食いっぱぐれないと、地上波メディアも、紙媒体メディアも、そうですね、ネットメディアもそうですわ、みーんな

『日本サッカーが世界を舞台に活躍する』にこそ義あり。

とばかりの勢いで、これを確信犯的にではなく、マジでそう思い込んでしまっている評論家とか記者とかも少なくないわけ。

この「電通のっかり」でしかサッカーで飯が食えないって信じてるから、他のやり方の模索とか全然しませんから、彼ら。

もうね、アホかと。

今回はもう何回でも書くわ

『W杯に出場することってそんなに大事なんですかね、いや、むしろ、そんなにムキになってちゃダメなんじゃないですかね』

ダメだろ、ムキになってW杯出場!!!ばっかり叫んでたら。

デゴイチに大量の石炭と大勢の投炭手は乗せてるけど、客車も貨物車もボロボロの上、ガラガラなんてことない・・??!!! 原因はなんだ? 単純にカネが足りないのか?駅を通過してばっかりで乗降出来ないからなのか?そもそも終着駅に行こうとしている人もモノも少なくなってきたんじゃないか???

う~ん。

イマイチな比喩だけど、いいや、悠長にやってられないので、続けてぶちまけます。

電通の軽薄な世界観なんかじゃ、日本に本当のフットボール文化など醸成されないのだよ。分かれよ、そろそろ。

だってW杯最終予選のアウェイゲーム、地上波放送無いって言うじゃない。世間の人が本当にW杯最終予選を見たいと思っていたら、地上波なしはあり得ない。それだけ電通の世界観は色褪せてきてるってことなのよ。松木に加えてウッチーと戸田さんを起用しても、もうダメなのよ。

つまり「日本代表がW杯に出場することが、日本サッカー界にとって全て」的なのは、もうとっくにオワコンなわけ。

私の印象だと「日本代表がW杯に出場することが、日本サッカー界にとって全て」的なものは、2006年のW杯ドイツ大会で中田英寿とともにオワコンになったね。それ以降は残骸で何とかカッコつけているだけで、2010年の南アフリカ大会は成績こそ悪くなかったけど、サッカーの中身は全然良くなくて、タマシイレボリューションがそれを見事に補完した感じだったし、ブラジル大会、ロシア大会に至っては、もはやサッカーファンや既存メディアの側から「自分たちのサッカー」とか「ジャパンズウェイ」とか「ハリル~~~」とかってネガキャンしてたじゃん。

もうみんな分かってるんでしょ、この感じの世界観がオワコンだって。

いやね、「日本サッカー界=今現在サッカーでちゃんと飯食えてる人や会社の世界」って言うんだったら成立するけどさ

そんな狭義に定義しちゃう?「日本サッカー界」って言葉を?

 

忘れると困るのでまた書きますわ。

『W杯に出場することってそんなに大事なんですかね、いや、むしろ、そんなにムキになってちゃダメなんじゃないですかね』

ちょっとはコレの真意を分かって頂けましたでしょうか。

言っとくけど『一度くらいはW杯出場を逃した方が良い論』とは違うから。あれも結局はW杯に出場することに最上の価値を置いているから全然俺の主張と相容れないよ。

なに?分からない?

ならば、分かるまで何回も読んでくれ。それでも分からないのなら、君には理解出来ない話だ、残念だが、あきらめろ。

 

そうだ、一応最後に、これまでのW杯アジア地区最終予選の初戦、日本代表チームがどんな戦績だったのか、その一覧を載せて、それっぽい終わりにしようと思います。

勿論、全てW杯本大会出場を果たしています。

1997年9月7日 対 ウズベキスタン 6-3  (HOME)※98フランス大会予選

2005年2月9日 対 朝鮮民主主義人民共和国 2-1 (HOME)※06ドイツ大会予選

2008年9月6日 対 バーレーン 3-2 (AWAY)※10南アフリカ大会予選

2012年6月3日 対 オマーン 3-0  (HOME)※14ブラジル大会予選

2016年9月1日 対 アラブ首長国連邦 1-2  (HOME)※18ロシア大会予選

4勝1敗

それにしても、1998年大会から2018年大会まで開催国だった2002年大会を含め、連続6回出場か。

W杯に出場したことで、日本のサッカー界が発展できた実感があるんだったら、7回も8回もその座を独占し続けないで、中国とかタイとかベトナムとか、そういう国に出場してもらった方が、アジアのフットボール市場が発展するんだろうし、選手も指導者も経営者もメディア関係者も、より活躍の場が広がるんじゃないですかね。

と、これで今回は仕舞です。

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