11月29日以降、ある匿名twitterアカウントが「告発」し続けたことで、JFL所属奈良クラブによる「観客動員数水増し」は多くの人の知るところとなった。
12月7日、奈良クラブとJFLが「疑惑」を「事実」として公式に認め、奈良クラブを百年構想クラブとして認定し、9月末、来季に向けたJ3クラブライセンスを交付したJリーグも同日「重大かつ遺憾」とした声明を発表。
それから約20日が経過した12月26日。
JFLが『奈良クラブ入場者数の水増し行為に対するJFLの対応について』として、この事案における奈良クラブへの「処分」を公式にリリース。
それと同時に、御茶ノ水のJFAハウスにおいてJFL加藤圭三専務理事、上保毅彦事務局長に対する質疑応答が行われた。
取材に際し動画撮影が禁じられていたため、今回はその質疑応答の内容を音声データから文字起こしをし、以下に記す。
私はこの事案について、特定の団体や個人を糾弾する意思はないし、読み手がその様な印象を持ってしまわないよう配慮もしているつもりだ。
そうした私の意図を考えた時、今回の質疑応答についても、その全てを記録するべきだと判断した。(文章として読みやすくするために多少の修正は行うがご容赦願いたい)
『奈良クラブ入場者数の水増し行為に対するJFLの対応について』(2019.12.26 JFAハウス)質疑応答
奈良クラブ入場者数の水増し行為に対するJFLの対応について
(上記リンクよりJFL公式サイトのプレスリリースページに移動します)
加藤専務理事(以下役職略) 奈良クラブに対する罰金については、JFLに決定権がありませんので、JFAに対して案として提出をしました。JFAの裁定委員会の方で検討して頂くという形になります。裁定委員会は来月の20日過ぎくらいのところで、まあこの件だけじゃなくてですね、何件かあってやられると思うんですけれど、ですから一か月くらい、最終的にこれは決まらないというような形になります。
個人に対しての処分ですけれども、中川さんに出した、まあ選手で言うと10試合出場停止という感じなんですね、これは不服申し立てがJFAに対して出来る処分なので、この処分をチームに知らせたのは月曜日、23日です。そして不服申し立て期間が3日間で昨日まででした。不服申し立ては無かったので、処分決定ということで今日皆様にお伝えすることになりました。ですからチームに対する処分はまだ最終決定ではないと、個人に対してはこれで決定ということになります。
それでひとつですね、ご説明しておいた方がいいのは、この代表者の中川淳さん、あの淳さんが本名なんですね、それで中川政七さんって、私どものリーグのガイドブックにも中川政七さんという形で出ています、まあいろいろなところで中川政七さんで出るケースが多くて、まあこれはご存知かと思いますが、中川政七商店という非常にあの奈良で由緒ある300年くらい歴史のあるお店のですね、現在代表取締役会長も務められているということで、先祖代々、そこの店主になると政七という名前を名乗ると、まあそういうことで、ですから地元では中川政七さん、と言うか地元以外でも日本各地に色々なお店を出しておられる方なんで、中川政七さんって言うのは何となく分かる人もいるんでしょうが、中川淳さんだとあんまり分からないと、まあそんな状況なので、JFLの登録としては中川政七さんという形ですという説明を加えさせて頂きます。ただ、本名では中川淳さんということで諸々の発表等はさせて頂きますということでございます。
今回罰金100万円って言うような額に決めたんですけれど、うちの規律委員会で懲罰の案を作って、内容によって重要案件については理事会の方でもう一回審議頂くという形をとっておりますので、今回も20日の金曜日に理事会をやってですね、皆様方と相談をしたんですけれども、なかなか初めてのことで、それから罰金って言うのもなかなかあるケースではないので、罰金が適切なのか、なかなか決められない状況でした。参考にしたのは、Jリーグに過去2件、大宮と長崎でJリーグがこの2つのチームが同じような(観客数の)上乗せが2件あったので、その時に対応した諸々の資料を頂いて、私どもで起きたことと、どこがどう一緒なのか、違うのか等を検討させて頂いて、そんなところも参考にさせて頂いたということでございます。ですから、JFAに上げていますけど、最終的にJFAの方でどういう判断が下るのかって言うのは、今のところ分からないということになります。
あと、中川さんと矢部さん、もともと、まあJFLに上がって、2015年ですから5シーズン奈良クラブは活動しているわけですけれど、もともとは代表は矢部さんだったので、2015年からの4年間については矢部さんの指示によって行われていたと、今年2019年は、昨年から運営法人が株式会社に変わって代表者が中川さんに代わりましたので、今年については中川さんの指示で行ったということで、当初規律委員会としては両名にけん責という処分案を出したんですけれども、色々なご意見があってですね、ひとつはもともとやってたのは矢部さんで中川さんは1年だけでしたと、ただやっていることは同じなので、ただ中川さんの方が少し重いんです、10試合、これけん責より少し重い処分になります。で、実は中川さん今回ですね、12月6日に水増しをやったと言うことをこちらに報告と言うか、来られたんですけれど、その時に矢部さんも同席していたんですけど、その前日、私どもの表彰式があった日ですね、12月5日、ここで1回目の報告に来られました。中川さんだけです。中川さんと私と、Jリーグ100年構想クラブということもあったので、Jリーグから1名ですね100年構想の担当の方にも一緒に聞いてもらって、今回の件、諸々SNSとかでですね、水増しがされているんじゃないかと言う情報があったことに対してどういうことなのか?と、1回目の報告に来られたんですけれど、その時は基本的にやっていないとおっしゃってました、こういう理由で、例えば間違って数えてはいけない方まで数えてたとか、そういう理由をいくつかおっしゃって、間違いをしてましたと、そんな報告だったんですね、ただ私が話を聞いていてもですね、ここまでの数を間違えるのかと、私どもはあくまでも参考として、今回の件を伝えて来られた方が何人かいたので、まあその写真だとか、そういうのを見て、それでもなかなかそこまでの数は違わないだろうと言うような感じを受けていたので、色々と話をした中で、こちらとしても説明について納得できない点がありましたので、もう一度こちらの方で納得できるような調査をしてもう一回来てくださいと、まあその日は少し時間が無かったせいもあったんですが、そういうことで一旦お帰りになって、そうしたらその日の夕方に、もう一回明日行きたいと言うことで、6日は矢部さんと2人で、この日は私と上保とJリーグの担当の方と3人でお話を聞いたのですが、まあ来て直ぐに、実は水増しをしていましたと、言うようなことだったんですけれど。ですから、中川さんの処分が少し重いと言うのは、今回の水増しということ自体の問題と、もう1つは今回この報告について、1回はやっていないと報告してその翌日にやりましたと、つまり1回虚偽の報告をしたということもあり、中川さんの処分を少し重くしたと言ったようなところであります。
一応説明と致しましては以上です。何かご質問があればどうぞ。
記者A 今の部分は、この処分理由⑤にあたる部分だと。(⑤本行為について、JFLが確認した際、当初は否定していた(虚偽の報告))
加藤 処分理由のところが①~⑥まであるんですが、これがチームと個人に全部適用されるかと言うとそうではないと言うことになりますので、これは全体的な処分を一緒に載せてあります。
B 先ず、起こったことがJFLでの話なんですけれど、当然J3昇格に関わる案件でもあるわけで、この件についてJリーグ側から何かしらの処分ですとか、そういったものはあるんでしょうか。
加藤 そこはですね、チェアマンが正式にコメントを出していますよね、7日にこの件をリリースさせて頂いて、チェアマンが「大変遺憾である」と言うような形で出していると思うんですけれども、基本的に処分は私どもの方で処分をして、Jリーグも処分をするって言うことは、ある種の二重罰という形になるので、処分と言う形では多分出来ないんじゃないかなと言う風に思います。ただ、この例が適切かどうか分からないんですが、曺監督の時に、これはJリーグの問題なのでJリーグが処分を下しましたよね、でJFAが処分ではありませんが、S級ライセンスのところでは少し触れたと、それと同じように百年構想クラブとして、違反行為があったりした場合には何らかの対応が出来るようになってはいるらしいので、するかしないかは分かりませんが、今後それに対して、一応12月の理事会では報告をしたという所までは聞いています。ただ、それ以降Jリーグで何かするのかしないのか、これは私どもでは少し分からないんですが、今言ったようなことが出来ないことはないと聞いています。
B JFLではずっと入場者数の記録があるわけじゃないですか、あれは今後もそのままなんでしょうか、それとも訂正が入る予定はあるのでしょうか。
加藤 そこはこれから検討しなくちゃいけないなと思ってはいるのですが、過去5年間で、2015年と2016年は実は出てきてないんですね、どれだけの水増しをしたかと言うのがですね、2017年と2018、2019年に対しては出てきているんですが、2017年と2018年については一部不明な日があるので、全部分かっているわけでは無いんですよ。ですから分からない日もあって、分かる日もあるっていう、こういう状況になってしまっているので、どの様にしようかなと、まあ記録は記録なので、この例えが正しいかどうか分かりませんが、イエローカードの出し間違えとか、そういうのも記録はそのままにしますけど、実際に出し間違えた人は変えますと言うようなこともあったりしますので、今これをどうするかと言うことは、まあ変えた方がいいのかなと言う風にも思いますが、分からないところがあるって言うので、分かるところだけ変えますって言うのもどうなのかなと。
B 今回記事を書くにあたって、過去を検索したりする作業をしていく中で、これって嘘の情報、間違った情報を計算するのって無意味だよなと、そういう矛盾を我々伝える側は凄く感じるところがあるわけですよ、だからその点はJFLとしてどういう風にお考えなのか、それを知りたかったんです。
加藤 逆にどう思われますか。
B 可能な限り修正すべきだろうと僕は思いますね、個人的な意見ですけれども。
加藤 分かりました、色々と検討して…
上保事務局長(以下役職略) 公式記録って最後に主審がサインして、マッチコミッショナーがサインしてとなっているので、そういう方々にもしっかりと確認をしていかなくてはならない、中にはちょっとこれは調べないと分からないですが、もう亡くなってしまわれたマッチコミッショナーだったりすると、もう確認を取ることが出来ない、だからもしやるとしても、今年だけ修正するとか、そういう感じで検討する形になるか…
B あとは断りを入れるとかね。
上保 確か大宮と長崎に関しても、過去に遡っての修正はしていないです。
B 奈良クラブはソシオ会員に対しては謝罪会見みたいなのをやっているんですが、一般のメディアに対してはそういったものは一切行っていないんですね。それは、例えば今日のこの処分が下るまで、そういったものはしないように、何かコンセンサスがあったのか、それとも全くそれは関係なかったのか、その点についてお話しください。
加藤 こちらで何か規制って言いますか、そういう話をしたと言うことはありません。一応20日に懲罰が決まったので、その理事会には矢部さんも出席されていましたので、まあ一部ちょっと退席して頂きましたけれど、その後理事会で決まったことを矢部さんに伝えて、矢部さんの方からも中川さんに伝えて頂いて、月曜日に通告書を出すからということで、通告書の内容ですね、100万円の罰金は決定ではありませんよと、JFAの決まりで上げなくちゃならないと、そういった中身についても説明させて頂いて、当初ですね月曜日に、通告書を出した段階で皆さんのところへお伝えしようかと思ったんですけれど、不服申し立てみたいな分かりにくいところ、罰金100万円もJFAで決定なんですけれど、これが100万円以下なら決定なんですが、100万円以上になると、これも不服申し立てが出来るんですね、この辺のところってなかなか難しいところで、であるんなら、不服申し立てがあるか無いか、はっきりした段階で、そうすると一応個人の懲罰が決定に近い形にはなるので、そこで皆様にお知らせする方が分かりやすいかなと、そういうことで3日間遅くなってしまったと、そんな状況です。
毛利 今回の件に関しては、基本的な構造として奈良クラブがJリーグ百年構想クラブで、J3クラブライセンスを交付されているクラブであるからこそ、観客動員というところが非常に問題視されたところが大きかったと思うのですが、今シーズンについても、2000人というJリーグ側が示しているJリーグへの参入条件を満たしていたのはFC今治だけでしたと、J3を目指すことでしか観客動員を見込めないような、それに近い状況がある中で、リーグとして観客数を増やしていくことも含め、事務局サイドがJFLにどんな魅力があるとお考えになられているのか。
加藤 おっしゃる通りで、数字だけ見るとJリーグ、J3を目指すクラブが比較的観客数が多いのは分かるわけですね、特にJクラブライセンスが取れて力的にもいよいよ行けるぞというチームになると、まあ成績って言うのは選手が頑張るしかない、お客さんに見に来て頂くって言うのはフロントの努力、ただ従来、ホンダとかソニーとかの企業チームがなかなか、まあ平均で1,000人、まあ目標としては平均で1,000人行きたいなと、まあ以前、私どものJFLでも2000年代の半ばから半ば過ぎくらいは、凄いチームがもっといたので、凄いというのはお客さんが入っているチームということですね、平均で言うと2,000人くらいの時もあったんですね、ただやはりそういうクラブがほとんどJリーグに入って、またその次にJ3を目指すクラブが入ってきて、どうしても初めにJリーグへ行ったチームはいろいろ進んでいたので前を行って、やはり今少し遅れているチームは少し問題があって、あとを追っかけるような形になっていると、まあその中にはやはり色々な人の支援だとか、そういうものもなかなか得られなかった、一般のサポーターの方々の輪もなかなか大きくならなかったとか、そういうのがあるって言うのも分かっていたので、正直言ってホンダとかソニーに平均2,000人を望むって言うのはちょっと酷かなと、ただもともとそういうクラブを応援しているサポーターもおられるんで、数は少ないけれど1人1人の気持ちは非常に熱いので、それはそれでいいと僕は思っていて、必ずしも数だけで、チームの在り方として数だけ多ければ良いのかって言うんじゃなくて、やはりチームの活動であるとか、そういうのによってはなかなか観客数が増えない場合もあると思うんです。でもそれを数は少ないけれど熱く応援するサポーターって言う、それでも良いと思っているんで、まあとにかく、シーズンの始めには今年も皆さん少しづつお客さんを増やしていく努力をしましょうと言って、今年何をやりますかと言っていろいろと出してもらうわけですね、それを一つ一つちゃんとやって、少しでも増やしていきましょうとやるんだけれど、なかなか運営の実態としては手が回らないとか、もう1つは、お客さんを増やすために地域とのかかわりを企業チームであっても持って、地域活動もやって行きましょうと、ホンダやソニーもやってはいるんですよ、とは言うもののなかなか数字には表れない。ただホンダなんかは今年天皇杯で頑張ったので、そうすると天皇杯の終わった次の試合なんて言うのは1,500人くらい集まったりするんで、まあそんなところで物凄く一気に増やしていくことは出来ないとは思うんですけれど、少しでも増やしていこうという努力はみんなでしていこうと、それと数は少なくても熱いサポーターに応援してもらうって言う、こんなところだと思いますね。
毛利 Jリーグが10チームで始まった時から、25年の間に約40チームがJFLからJリーグへと上がって行きましたが、25年前と比べて現在のJFL所属チームは体力が落ちている印象はお持ちですか。
加藤 まあ体力って言うか、J3まで出来て、まあJ3もなかなか今、お客さんの数だとかクラブの運営だとか、特にJ3の場合は一定の成果を上げてJに上がって行ったって言うよりも、J3を作った時にJFLから6チームくらいをパッと、もちろんある基準を満たしてはいましたが、ほとんどのクラブがお客さん1,000人集まらないようなクラブでしたから、JリーグはJ3を作ってそういうクラブをまた成長させて行こうと言うことで作ろうとなった、それはそれで僕は良いと思っていたんだけど、なかなか思うような成長はしていないクラブもいくつかあるのかなと、感じていますね。
上保 盛り上げるということで言うと、例えば底辺拡大という所も大事にしていています。ラインメール青森がここ2年連続でホームゲームを陸奥でも開催しています。つまり地元の青森市ではなく活動地域を広げることで底辺拡大をしようと試合を陸奥でやったり、以前であれば鹿児島ユナイテッドが奄美で試合をしたり、秋田も男鹿でやったり、そういうところでも底辺拡大という意味では盛り上げの1つだと思っているので、単純に人数だけで低いから盛り上がっていないという解釈は出来ないと思います。当然1つの目安にはなりますが、Jになるとスタジアム基準が厳しいので、真剣勝負を陸奥あたりに持っていくと、凄く子どもたちも喜ぶんですね。今年は今治が行ってくれたので、駒野選手あたりは相当ファンのサイン攻めに遭ったみたいで、そういったこともやっぱり大事だなと、JFLだからこそ出来ると、それを付け加えさせて頂きます。
記者C JFLで今回のような水増し案件や懲罰は初めてのケースになりますか。
加藤 Jリーグが2件ですね、大宮の件と長崎の件、そして今回の件で、多分JリーグとJFLで3件だと思います。
記者C 運営委員会の申し合わせ事項という部分を確認したいのですが、観客数のカウントはJの規定と同じものということでしょうか。
上保 はい、そうですね。一緒です。
加藤 ただ、こうしたことがあったから、そうしなくちゃいけないと思うんですが、やっぱりどうしてもアマチュアのリーグで運営の手数だとか、そういうのも充分じゃないところで、それから競技場的にもまだ充分じゃないところもあったりする中で、やっぱり今でも本当にカウント出来ているのかって言うと、例えば未就学の子どもは無料で入れるので、それから再入場なども認めているところもあるので、そこまでやると厳密に1人2人まで本当に間違いないのかと、多分現状ではそこまでは難しい状況の会場だとかチームだとかもあるのはあると思うんですね。もう一回そこをより正確に、しっかり入場者数を把握できるような運営体制だとか、競技施設をホームチームがどう上手く、入場ゲートの作り方をするのかとか、それからどこでどう把握して間違えの無いように、どういう人は入場者数にカウントしていい人なのか、どういう人はダメなのかって言うことをチームの多くの人が理解して、正しい数字を出せるようなことを改めてやらなくてはならないと思っておりますので、これは1月早々にリーグ開幕までにあと3回運営委員会があるので、そこでいろいろな方法をどうしていくのか、あとは、今回はサポーターからの情報で出てきたわけですけれど、そういう様なことがあっても、ちゃんとリーグとしてこういう風にやっていますと、各チームこういう風にやっていますと、ですからより正確な入場者数を発表させて頂ておりますって言うのをちゃんと言えるような、そういう体制をどうやって作ってくかと言うことは、相談しながらやっていかなくちゃならないなと。
今までもほとんどのチームはちゃんとやってくれていると思います。ただ、やっている中でも若干そういう未就学児のダブルカウントとか、そういうところの問題もあるんで、各チームと話をしながらやっていかなくてはならないと思っています。
B 確認なんですけれども、告発と言いますか、恐らく奈良のボランティアの方からJリーグの方に最初封書と言いますか、そういった訴えがあったと聞いているのですが。
加藤 そうですね。今回の件の始まりはもうちょっと早く、一番初めは4月くらいに匿名でそういうものがあった。ただこういうことは今回だけでなく、過去にも時々あるんですね。ただ過去にあった時には、確認をしたりとかして、実際に水増し行為が過去にあったことは無いです。ただチームには注意を促してはいて、上保がホームゲームに行ったりした時(7月27日奈良対東京武蔵野戦)にも、丁度その時は台風が来たときで、お客さんが少ない時でハーフタイムにもかなり降っていて、人が帰っちゃったりしていたので、なかなかそこのところの把握は出来なかったわけですけれど、あとは他のチームがちょっとそういうことを感じた人間が、リーグの方に言ってきたりとか、そういうことがある中で、ぽつぽつぽつと1年の中にそういうことがあったんですね、ですから、私どもとしての反省点としては、もう少しそこで踏み込んでいれば、もしかしたらもっと早くこの件については、何らかの対応が出来たのかも知れないと、これは非常に反省しているところです。ただ、これが動き出したのはリーグが終わる頃ですね
上保 11月29日です、28日に発送されて29日にチェアマンのところへ来て、そのタイミングで僕のところに、そのボランティアさん、実際にはもう名前を名乗ってくれていたんですけれども、その人から証拠となる画像が出てきましたと、上保さん見てくれませんかと、いったところで僕がこういう風なことがあったんだと、すぐに奈良クラブに対して、12月1日が最後のホームゲームだったものですから、ちょっと運営体制をしっかりしてくれよと、言う話をしたのですが、最終戦でもやってしまって、それで何とか平均2,000人にまで持ってきていたと。
B と言うことは、注意勧告をされたのは29日?
上保 そうですね、写真も来ているぞと、これはどういうことなんだと、12月1日の最後のホームゲームがありましたので、だからそこでもしっかりとした運営体制にしなさいと、そうしたらチームから警備員なども増やして頑張りますと言う風に、返答は返ってきたんです。
加藤 とは言え、やっていることがやっていることなので、要するに本当は1,000人しかカウント出来ていないのを300人増やしておけと、この試合は400人増やしておきますと、こういうことなので、実際警備がどうとか、運営体制がどうとかいう問題ではなかったんですね。運営体制とか警備とか注意しろということではなく、基本的にクラブのコンプライアンスの問題で、それをトップの判断で、最終的にこの試合は何人ねと、いろいろADカードを管理している人間とか数える人間とか、当然全員でやっているわけではない、まあ何人かの人がそれを把握して、その人たちは恐らくずっとやってたことなので、同じ人がずっと同じ役割であったかは分かりませんが、当たり前のようにクラブの一部のそういう入場者を把握する人たちの中では、もう当たり前になってしまっていたという、ですからクラブの中のコンプライアンスの問題に対して誰も、まあもしかしたら中には「こんなことはやっちゃいけない、止めよう」と思うような人も言える人がいないと、そんな状況ではなかったかと。
B 12月5日にJFLの表彰式があった時に、中川さんが最初お話されていますよね?で、その時にやっていませんということを言って、もしその時に「そうですか」で終わっていたとしたら、この話はそのままになっていた可能性はあるんですか?
加藤 可能性の話で言えばあると思いますよ。
B 追求したからこそ、最終的にやりましたと、なったわけですよね?
加藤 はい、あると思います。
上保 12月5日に、2回目のチェアマン宛文書が来ているんです。
加藤 その時は、はじめは1試合だけだったのかな
上保 はい、第2節の奈良・橿原でやった試合で500人くらいしか入っていないのを1,000人で出している(正確には第3節の対ホンダロック戦)、チェアマンが4月に奈良へ行っているんです(4月14日第5節対流経大ドラゴンズ戦)その後に僕の所へボランティアさんが、そのボランティアさんはダイレクトにチェアマンに言おうとしたらしいのですが、それは後から僕も聞いた話ですが、でもそれを言えなかったので、匿名で最初、4月20日前後だったと思います電話をされてきて、ただ結構そういうのってフェイクニュースも多いので、一つ一つ僕らも対応は出来ないので、ただどんな電話があっても、必ずチームには伝えます、こんな電話があったから、確認した方がいいぞと、当時の運営委員には必ず伝えます。松江の件もそうです。
加藤 今年の開幕の試合はやっていないんですよ、今年15試合のうち13試合なんです水増しは、開幕の試合は、まあ社長がおっしゃったのは、今年はとにかくちゃんとやろうと言うことでやって、開幕に動員と言うか、沢山入ってもらうように図ったんだけど、それが思うようにお客さんが入らなかったと、それでその次の試合からやったんだけど、5節の時はチェアマンが奈良に行っているんですね、それでこの試合はやっていないんですよ、そういう所にもちょっとね、今報告を聞くとね、悪意と言うか、感じざるを得ないと言いますか。
上保 先ほどの12月5日について補足しますと、我々が表彰式から帰ってきたら、Jリーグの方から2回目のがまた来てると、それはもう全試合のデータでした。15試合全部の画像データを送ってきて、そうしたらそのタイミングで、中川さんの方から加藤に電話があったんです。
加藤 それを見たかどうかは分かりませんが…
上保 ただそれを見て、確認しなくちゃいけないねと言っていた時に、中川さんから明日来たいと電話があったので、とりあえず上からの報告を待とうと言うことで、6日来たらすぐに水増ししていましたと言うことだったので、昨日チェアマン宛にもこの文書が来たよという話を奈良クラブに対しては、その時点でしました。
B じゃあ中川さんとしては最初は、5日にお会いした時点では「やってません」だったんだけど、その後連絡が来て、次の日に来た時には「やりました」と。
加藤 はい、もう冒頭で水増しをやっていましたと、矢部さんも一緒でした。2人で来られて。
B ということは、一部推測になりますけど、最初は中川さんはこれ、逃げ切れるみたいな考えがあったんですかね?
加藤 まあ、ちょっと何とも。まあでもそういうことになると思います。
B 全く危機管理の無い発信の仕方を見ていると、まあそういう風にしか正直見えなかったので。そこは凄く残念には思うんですけれど。
加藤 僕も一番初めの時にね、もうそういう風なこと、水増ししていましたと、でも1回虚偽ですよね、まあこういう言い方はあれですけれど、嘘をついたわけですよね、これを僕は大きいなと思っていて、こちらとの信頼関係とかね、あんまりこういうことを言って良いのか分かりませんが、サッカー界ではそんなに皆さんあれなんですけれど、本業の方ではかなりの方で、いろいろな役職もされていたり、講演活動をされたりと、そういう方だったので余計、6日の日にそうだって聞いた時にはショックだった。信じがたいと言う感じがありました。
B ではチェアマンに2回封書が来て、2回とも直ぐにチェアマンの方から、JリーグではなくJFLの方へと報告が来たと言うことなんですね。
加藤 Jリーグとしては特別に対応していないです、まあJリーグのチームでは無いからと言うことで、ただ私は6日の日(中川社長が水増しを認めた日)には、チェアマンが昼過ぎくらいに外出先から戻られたので、直接チェアマンの方にはお話をさせて頂きました、まあJFLの方でちゃんとやって下さいと、そういうような事だったです。
記者D 2015年、2016年と資料が残っていないわけじゃないですか、でこれって水増しをしたと言う本人たちの証言が無い限り証明できないわけですよね、どうしてそれを認定したんですか?
上保 我々は認定という言葉は一切使っておりません。
加藤 実際に(奈良クラブ側から報告されている)数字についても、それが正しいかどうか調べていません。調べられない、今の段階では。チームの方は何かに残っていたもので、出してきたんですが、それが本当に正しいかどうかって言うのは分かりません。ただ、本人たちの自白ですよね、やったという、どうやってやったのと言ったら、大体平均で(水増しは)400人~500人くらいの感じですから、そのくらいの数を毎試合足しておきなさいと、そういうことなんですよね、それを本人たちが自ら言ったと、文書でもその事については報告書を頂いていますので、だから何人の水増しをしたかは、そんなに大きなことではなくて、そういうやり方でやったと言うことですね、だと思っています。
記者C これが発覚した時に、今の話だとクラブ側は机上で簡単にそれを書き直してやっただけと言う話でしたが、クラブの説明ではボランティアスタッフを人数に数えてしまったみたいなことを言っているみたいなんですが、そういったことはJFLとしても把握されているのでしょうか。
加藤 はい、知っております。説明に来た時に、この人たちは入れちゃいけない人だったんですね、この人たちを入れていました、という説明があったんで、えっとあれはいつだったか、11月くらいの時に、もうその時は既にJ3に上がれる順位になれない状況だったのかな、ただしJリーグの理事会で報告しなくちゃいけないんで、どうやってカウントしているのか聞いてくれと言うことだったので、奈良クラブの方に聞いて…
上保 10月に今度はボランティアの方が、実名で僕の所へ言って来たので、それを直ぐにJリーグにも話を上げました。そうしたらカウント表を取り寄せてくれと。
加藤 だから、その時はおかしくなかったんですよ。
上保 まあそれらしいと言いますか、作ろうと思えば作れちゃう表だと思うんですけれども、でもそれだけでは分からない。
加藤 で、その後実際に来た時(12月5日)には、もう少し細かく出してきて、カウントしちゃいけない人もカウントしていましたと、それで数が増えてしまいましたと、こういう説明ですね。
記者C 数えてはいけない人って具体的にどういう人を指しているんですか?
上保 我々運営スタッフ、それと両チームの選手、報道陣、こういう人たちをカウントしていましたと、という報告が5日の日にあったんです。
加藤 あとはイベントに来た人、これイベントに来た人って難しいんですよ、イベントに来た人でも観客になり得ればカウントしても良いんでしょうけど、イベントだけだったら難しいかも知れないとか、難しいところもあるんですが、色々な人が来るので。
B 例えばハーフタイムショーでダンスしている子どもとか、多分そういう子どもたちって、そのままスタンドで試合を見ている場合もありますよね。
加藤 まあその場合はカウントしても良いと、一応なってはいるんですけれど。
記者C 1回目の12月5日に数えてはいけない人を数えてしまったという報告であれば、ミスで済んだのですか?
上保 はい、ミスだと言うことで報告にいらしたわけです。
記者C 水増しではない、意図的ではないということですね。
上保 勘違いをしていましたと、間違った解釈をしていたと言うことですね。
記者D 今年の水増しした観客数を見ると、1試合平均で2,000人を超えているわけですが、大変不勉強なんですが、今数字的に分かっている2017年、2018年も超えているんでしょうか?
上保 超えていないです。
記者D 超えたのは今年だけですか?
上保 はい。
加藤 いろいろ終わってみれば疑問と言いますか、今年残念ながら成績が非常に悪かったわけですね、で、どちらかと言うとシーズンの3分の2が終わると、なかなか4位以内というのは難しい、可能性的にはありましたけど、かなり数字的には厳しい状況で、にも関わらず、ずっと(水増しを)やっていたわけです。(J参入の可能性が消滅した後も)それをし続けていたのが不思議と言うか、そうなると対スポンサーというところで、今年は平均2,000人行きましたよと、何かを示したいのかどうか、まあそうなってくると今回の処分理由の一番最初に書いてある通りなんですけれど、まあそういう所まで疑ってしまうと。
それで、大事なことを言い忘れていました。
一昨日実は中川さんから連絡があって、社長を辞められると、実はこれも説明しなくてはいけなかったんですが、これはもう発表になっているのですが(この質疑応答が行われいる時間帯に奈良クラブが正式に中川社長の今季限りでの辞任と後任社長情報をリリース)6日に帰られる時には「社長をやります」とおっしゃっていて、その後に連絡があって、チームとしての個人の処分は1年間の報酬の返上、社長中川さんですね、それから矢部さんが報酬の30%返上になりましたと、今回の理事会ではそう言うことも基に、これどういうことかと言うと、長崎とか大宮であった時は個人の処分って言うのはJリーグはしていないんですね、と言うのは何故かと言うと、社長だとか取締役、大宮なんかは役員全員が退陣したんですね、長崎もそれとほぼ同じような状況だったので、もう辞めてしまうと処分そのものが出来なくなると、処分の必要がなくなってしまうことで、今回はまだチームに残るということだったので、これその段階で辞めてしまうと言うことであれば、この10試合って言うのをしても何の意味も持たなくなっちゃうんで、でも一昨日ですね、突然辞めますと。まあいつからかって言うのは、法人の期が2月1日~1月31日なので一応2月1日の段階でバトンタッチしますと、まあ今回の件もあったので、適任者がいればバトンタッチをしなくてはいけないなと考えていたんだけど、直ぐにそういう方が見つかるとも思えなかったので、一先ずこういった形で対応しましたが、適任者が見つかったので、2月1日にバトンタッチします、だから私は辞めますと言う風になったので、そうなると、この10試合の処分は処分として成り立たなくなっているんですね、ただ辞めるって言うことなので、まあそれはそれで対応はするつもりなんですけれど、まあちょっとここのところがですね、理事会においては決定事項なもので、理事の皆さんには昨日こういうことでと、明日皆さんにお伝えする時には、そこの所を含めてお伝えして、この事については2月1日からだと言われていますので、改めて理事の皆さんにはご相談させて頂きますということで、了解は頂いております。
B ではこれ、辞めてしまわれた後も、社長では無くなるけれど、ベンチやロッカールームには入れないという罰則内容が維持されるのか、それともこれ自体が無効になるのか…
加藤 無効と言いますか、そのまま有効です。有効なんですけれど、辞めてしまってどういう立場になるかと言う、要するにそういうエリアにオフィシャルなサッカー関係者として入れるような立場であれば、その立場で入れますと言う処分は下せるんですけれど、例えばスポンサーだけと言うことになると、スポンサーの方ってチームによっては(AD管理エリアへ)入れたりもしていますので、だけどスポンサーの方を処分は出来ないですね、一般的なJFAの定める対象者としては。そうなるとこの10試合って言うのが、そのまま効力を失ってしまうかなと思っています。
B もともとスポンサーでしたからね。
加藤 ただ本人は、僕の所には、当面は、まあスポンサーとしては引き続き応援したい気持ちはあると、ただ当面サッカーの現場だとかには、あまり行かない方がいいんじゃなかと言うようなことは、電話では言っていました。
上保 今回JFLとしてリリースを出しました、それを受けて、今回反省しますという事で奈良クラブがすぐに出して、その後に社長辞任、新社長の発表もしています。
加藤 矢部さんも一応2月からは役員を辞められるようなことを伺っています。
記者E JFLには懲罰規定というものは無いのでしょうか?
加藤 無いです。どうなっているかと言うと、JFAの懲罰規定の中でどういう風なのに該当して、その場合にどういう処分を下せるのかという、そういう流れで行うのですが、Jリーグだけ独自の司法機関があって、それをして良いということになっているんですね、ただJリーグ以外のところは全てJFAの懲罰規定に則ってことを進めるという事になっています。
記者E 罰金はJFAに払うんですか?
加藤 はいそうです。
懲罰規定の内容はJリーグもJFAもほとんど同じです、ただ決定権を持っているところが違うという事です。
記者D 矢部次郎さんは、この中川さんの前任の社長ということでよろしいでしょうか?
加藤 いえ、違います。
上保 正式に申しますと、JFLへの法人登録が昇格した年から4年間はNPO法人だったんです、昨年の年末にNPO法人から(クラブ運営をする)株式会社を立ち上げたので、株式会社の方に移管しますということで、その社長が中川さんで、矢部さんがナンバー2的な立場になって、JFL理事を引き継いでいるということですね。
加藤 今年の夏くらいまでは矢部さんも副社長をやられていたのかな、NPO法人の理事長は矢部さんがやっておられると。
B 結局のところ、JFLとしては今回の件って言うのは起こるべくして起きたことなのか、だとしたらその理由は何だと思われますか?あくまでも個人的な見解で結構なんですが。
加藤 そうですね、まあ、そんなことはやらないと思ってました。まあ野球もそうでしたし、サッカーもJSLの頃って非常にざっくりとした(観客動員数の)発表をしていたと思うんですね、そういう時代もあって、今は数字をきっちり伝えるというのは凄く大事なことで、やはりJリーグが出来てから、そういう様なことでしっかりやってきたと、でJFLもそれに見習ってやると、ただ、先ほどから申し上げている通り、Jリーグほどきっちりとしたスタジアム、きっちりとした人員でそういうコントロールが出来ているかって言うと、まだ力不足のところがあるので、間違いが起きるって言うのは、もしかするとどこまで正しく出来るかという、ちゃんと数をカウント出来ているかという部分で問題は残っていると思いますが、この人数なのに300人足しとけとか400人足しとけと、非常に悪質な水増しと言いますか、そういう行為をするチームが、JFLに過去に40チームくらいJに上がっている、そんな中で今までそういう様なことを疑われたことも無いし、そういうことをやるチームはないと思っていたので、非常にショックと言うか、あとはこちらの至らない点もあったのかと思っています。
毛利 でもJリーグのライセンスの基準の中に2,000人って言うのが入っちゃっていることで、それを超えないといけないということですよね、構造としては。
加藤 去年でしたか、Jリーグが2,000人どうしようと言う話をしていたことは聞いています。
毛利 JFLの現状を見たら、そもそも物理的な要因でそれがし難いって言う状況があって、それを直ぐに改善出来るとか、人をそこに投下するとか、システム導入するとかって言うのは現実的じゃないと思うんですけれど、なのに、2,000人って言うのがJリーグから来ちゃってる、それはJリーグがJFLに対してある程度の信頼を置いている事なのかも知れませんが、実際はそこはJリーグとは大きな隔たりがあって、全然違うわけですよね、環境も含めて。
上保 よくJリーグがもっと保護するべきじゃないかと言われるんですが、Jリーグがそこに介入することは出来ないんですね。
毛利 勿論そうでしょう。
加藤 2,000人って言うのをどうしようかという話をされたみたいなんですよね。
B それは正当性を考え直そうという意味でですか?
加藤 いえ、そうではなくて、1つはですね、J3にも2,000人行っていないチームがあるのに、(J3参入を目指すクラブに対して)2,000人というノルマを課すのはどうかと言うのが1つ。それと、今JFAに(入場料収入の)3%を払うことになっていて、それを集計してもらうと、近年有料入場者の比率が非常に低くて、とにかく2,000人集める為に招待券をばらまいてと言った、1つだけ言っておきます今治は違いますよ。
過去を振り返っても、2000年代の半ばくらいから、九州の何チームかが段々上がって行ったり、北信越の何チームが上がって行ったりした時代は、数だけでも今治を超えていて、5割くらいは有料入場者が入っていたので、今は本当にJ3に入ったチームはやっぱり(有料入場者数)が低いです。これでプロに行って大丈夫かと思うくらい低い、岡田さんのところ(FC今治)はかなりの有料入場者が入っていますが、それくらいでないと、本当はプロへ行ってもやれないんじゃないかなと。
毛利 この間の東京武蔵野などもそうですよね、結局数字は作れているけれど、その実といったところは、あれはまさにJリーグへ行くためだけにやったという、要するにJ3参入条件としての観客動員数という数字に捉われ過ぎて、サッカーが置き去りにされちゃっているなと、今回の奈良の件についても本当に私は強く思っていて。
加藤 Jリーグもまた考えるかも知れませんが、こちらとしてはリーグとしてチームにちゃんとやって貰えるように、何が出来るのか、それをやっていくしかないので、そこは出来る限りやっていきたいと考えています。
※質問者について「記者〇」となっているのは、JFAハウス内に詰めている主に紙媒体の大手メディア記者によるものです。また「B」についてはサッカージャーナリストの方ですが、今回はお名前を伏せさせて頂きました。