その(構造)に目を向けろ
「J3に上がれないから客数水増しをした」 これの根底にあるモノ。
「Jクラブにならないと立ち行かない」
これが百年構想クラブ、そしてJリーグライセンス交付クラブには特に強く圧し掛かってくる。
つまり、奈良クラブにとって客数水増しは、生きるか死ぬかの選択だった。
だからこそ、その(構造)に目を向けろ。
「Jクラブにならないと立ち行かない」地方クラブ
「Jを拡大させ利権を大きくしていきたい」Jリーグ
この立ち位置を認識出来ていないと、なかなか理解してもらえないかも知れないが、
Jになろうとする地方クラブを
Jリーグは手ぐすねを引いて待っている。
さらに始末が悪いのは、仮にそうした地方クラブがJ3クラブになったとしても、
立ち行かない現状はさほど変わらないのだ。
と言うような事を書くとまた「Jリーグ批判者」と称されてしまうだろうが、それは私の本意ではない。
Jリーグが市場規模を大きくして行こうとするのは当然のこと。
ただ、その方法に
やや一面的なきらいがある
と言うこと。
そしてその一面性が、決して好ましい形だけでなく、
日本中のサッカーシーンで利用されまくっている。
「Jを目指す」と看板を掲げ、子どもたち、そして若者の夢を搾取していく光景。
「Jに非ずはサッカーに非ず」とした世間認識の醸成促進。 etc.
瀕死だった日本サッカー界の救世主として誕生したJリーグが、
実のところ日本サッカーの可能性を制限してしまっている側面もあるということなのだ。
消費者としてサッカーを堪能する世界から、多くの当事者たちが、自分の目の前にあるサッカーを愛する世界へ。
Jでないクラブを愛で、自らや自らに関わる人がプレーするチームを愛で、それを持続可能な世界としていく。
これこそが、
第二の奈良クラブを生み出さない為に、日本サッカー界が到達していかなくてはならないフェーズ。
断言するが、
Jリーグの世界、Jリーグの力だけでは、
絶対にこのフェーズには到達しえない。