FC町田ゼルビアサポーターミーティング(2019年10月11日)議事・プレゼンテーション文字起こし
ーこれよりFC町田ゼルビアサポーターミーティングを始めさせて頂きます。本日はお忙しい中、またお足元の悪い中ご参加いただきまして、誠にありがとうございます。
私は本日の司会を務めさせていただきます、近藤と申します。どうぞよろしくお願い致します。
それでは初めに、本日の出席者をご紹介致します。FC町田ゼルビアオーナーで、株式会社サイバーエージェント代表取締役社長藤田晋でございます。続いて、株式会社ゼルビア代表取締役大友健寿でございます。
続きまして、開会のご挨拶と致しまして、株式会社ゼルビア代表取締役大友健寿よりご挨拶申し上げます。
大友 『みなさん、こんばんわ。社長の大友でございます。本日はお足元の悪い中お集り頂きありがとうございます。えっと、先ずもって、本来であればこういうみなさんへのサポーターミーティング、いろいろクラブとしてお伝えすることって言うのは、実は手順を踏んで計画をしておったわけですけれども、まあ、商標登録の部分であるとかっていうところで、先にいろいろと情報が出てしまって、その辺のリスク管理が出来ていなかったなと、私も思っております。申し訳ございませんでした。
で、あの我々クラブの方はですね、昨年10月、まあ私もこの場でご説明させて頂きましたけれど、グループ入りをするという時に、まあ、ホントにこう、J1を狙うぞと、町田から世界に出ていくぞということは標榜しておって、町田市もスタジアム改修に向けて動き出してくるというところがあって、自分も本当に自分たちだけで出来るのかと、言うような思いもあった中でグループ入りを決めたというところがあります。
あの、チームの将来に関しましては、藤田オーナーと情報共有しながら、クラブと一緒にやっている最中ですので、また本日はですね、是非、クラブの将来構想といったところについても、オーナーの方からございますので、一緒にお話を聞いて頂ければなと思っております。本日はよろしくお願いいたします』
ー続いて、クラブの未来構想に関しまして、FC町田ゼルビアオーナーで、株式会社サイバーエージェント代表取締役社長藤田晋よりご説明させて頂きます。
藤田『本日は雨が強い中、お越しいただきましてありがとうございます。
今、大友社長の方からもありましたけれども、リブランディングについての説明が後手に回りましたこと、またそれによってみなさんを不安にさせてしまったことを、お詫び申し上げたいと思います。
これは私自身、ゼルビアの株を取得する際に、かなり早い段階でサポーターのみなさまの前で、僕の口からご説明するべきだと、言っておったんですけれど、まあ予想以上に、最初の段階でみなさまから暖かく迎えてもらえたこともあって、安心してしまったこともあって、段取りが悪くなってしまって、本当に申し訳ございませんでした。
とは言ってでもですね、サポーターのみなさま、えークラブを運営する上で、選手、スポンサー、サポーターという中で、それを決して軽んじているわけではございませんで、それどころか、最優先にすべきものはサポーターだという風にですね、私は考えております。
今年の7月7日、対レノファ戦にですね、日曜日のナイトゲームで19時から21時のゲームだったんですけれど、僕も山口まで行きまして、両親を連れて、まあ自分の応援しているゼルビアの試合を見せようと行ったところ、まあ0-3で負けてしまったんですけれど、その際にゴール裏にも行きまして、決して人数が多くはないんですけれど、サポーター、そこにいらっしゃった方もここにいるかも知れませんけれども、日曜日の夜に決して交通の便が良いとは言えない町田から山口まで、まあもしかしたら郵送したのかも知れませんけれど、横断幕と大きな旗、そして0-3で負けて、これからこれを片付けて、日曜日の夜、みんなが早く家へ帰りたいところを、えー飲みに行くという雰囲気でもない中でいるのかと、というのを見た時に、まあ、そういった経験というものがこれまでに何度もあったんだろうなと、決して1度や2度ではなく、そんな長い歴史の中でゼルビアを応援して下さったみなさまに対して、慣れ親しんだゼルビアという名前をリブランディング、それでもしなくてはならないという風に私は考えております。
何故そう至ったかということについて、今日はご説明させて頂きます。
ここから座って失礼致します。
藤田オーナーによるプレゼンテーション
町田ゼルビアの歩み

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
先ず改めて、これまでの町田ゼルビアの歩みですが、1977年に設立されて42年のクラブの歴史があります。創立時はFC町田という名前で「F町」と呼ばれていたそうですけれども、1997年にJリーグの創設されるにあたって、町田も愛称を作ろうということで、ゼルビアという名前にして、まあ、それまでは愛称が「F町」だったものですから、その当時はそれに対して反発というか、ハレーションも起きたという風に聞いております。
そして多くの地元関係者、企業、サポーターに支えられて運営してきて、特に2007年以降、現在の会長である下川会長がですね、地元企業、まあ自分の会社から身銭も切り、そして新たな支援者探しなどに奔走して汗を掻いてずっと支えてきたと言うのがまあゼルビアなんですが、しかしながら、みなさんご存知の通り、昨年、もう一息でJ1に手が届きそうだというチーム成績にも関わらず、J1ライセンスが取得できないと、まあこれがご存知の通りJ1ライセンス取得の基準なんですけれども、天然芝、隣接したクラブハウス、ホームスタジアいった問題を抱えていました。
まあその中でですね、これまで身銭を切って支えてきたような下川会長が、このままでは町田が強くなっているのに飛躍が出来ないという中で、新たなオーナーを探している中で、人を通じて私に話があったというような経緯がございます。

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
その話を聞いた時に、先ず僕自身サッカーが大好きなのと、田舎から初めて来た都会が町田だったものですから、非常に愛着があって、何とかやりたいと、個人的な思いで先ずやりたいというのがありました。その時に他のJ1の現時点ではメジャーなチームからの話もあったんですけれども、やっぱり愛着のある町田でやりたいという思いでですね、話を進めようと考えたんですけれど、正直言ってやりたいんですけれど、これが非常に危険な投資であることは、僕自身の経験から知っていたんです。これは過去にヴェルディで経営参画していた経験から、物凄くお金の掛かるものであって、非常に難しいと、それでも何とかカタチにしたいと考えたんですけれども、これ、自分の個人のお金を出すんであればともかくとして、まあそれは個人では少しきついんですけれども、会社で行くのであれば、サイバーエージェント全体で、まあいろんな部署で稼いできてくれた利益をここへ突っ込んでいったり、何よりサイバーエージェントは上場企業ですから、このような大きな投資をする場合、ちゃんと合理的な説明がつくようにしなくてはいけないと、そんな中で、単に町田のチームに、これ少なくともJ1ライセンス取得するのに10億以上掛かるわけですけれど、そんな巨額な投資をするのはなかなか難しいんですけれども、これからの成長ストーリーを描くことで、何とか納得出来るカタチまでは持って行こうと考えたわけでございます。
で、昨年の10月、ゼルビアに増資を致しまして、サイバーエージェントグループ入りしたわけですけれども、この時の増資をする契約の中に、あの町田のチーム名を変更すると、その文言を入れております。これについては、当然大きなハレーションを起こすことは分かっておりましたので、事前に主要なスポンサー、そして一部のサポーターさんに説明はしたんですけれども、当時これが非常に情報漏洩すると大きな話題になってしまうものですから、情報管理に気をつけすぎた結果、十分に伝わらなかったというようなことがございます。
J1クラブライセンス

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
それでまあ増資をし、上の原グラウンドの整備に1.8億円、これはもう完成しております。そしてJ1のライセンスを満たす練習場とクラブハウスが一体化したものの建設に着手しておりまして、これが8億円と、これで増資した大半を使い切っているわけですけれども、あのこれ当然、何故J1ライセンスが今年町田に交付されたかと言うと、建設に着手したことが確認されたので、Jリーグ機構からOKが出たというかたちです。
ただもちろん、これで終わるわけではなくて、人件費をさらに増強させないと、現選手人件費では、まあ残念ながらJ1で戦える規模にはなっていないと、まあそういった面も含めてですね、やっぱり下川会長が今後本当に町田を育てようと思った時に、より大きな資本の傘下に入らないと、追加投資がしていけないということを踏まえて、サイバーエージェントに打診してくれたという経緯がございます。

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
追加投資について、まあ11億町田に先ずは増資したんですけれども、まあ当然将来的な収益が見込めるという説明の下でやらないと、単にお金を垂れ流しているだけで、さすがに我々も上場企業としてそれは出来ないので、ではなにでサッカー球団というのは、サッカーチームというのは収入を得るのかと言うと、簡単に言うとこの3つしかありません。

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
これサポーターって書いてありますけれど入場料収入です。その試合の入場料、グッズ売上げ、あとはスポンサーと、これ3つ以外はほとんど無いと言っても過言ではないんですけれど、これらは、単純にひとつの事で話は集約出来るんですけれども、ファンが増えれば試合の入場料が増える、ファンが増えればグッズも売れるし、ファンが増えればスポンサーがそのファンにアピールするためにつくと、逆はもう無くてですね、あまりサポーターがいないのにグッズが一杯売れるっていうことはあり得ないですし、人気が無いのにスポンサーがつくというのも残念ながらあり得ないです。あの、町田としては投資に見合うチームにしていく、さらにJ1で戦えるチームにしていくには、まあ何としてでもファンを増やさなければならないと、これが必須の条件であるということになります。
町田の現状とマーケット拡大の必要性

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
改めてですね、町田の現状をお見せ致しますと、まあ残念ながら平均入場者数、1試合あたりのですね、これはJ2までのチームの中で下から4番目ということになります。あの、当然サポーターの数を増やさなければこの入場者数というのは増えないです。それよりも深刻かも知れませんが、チーム人件費、これ残念ながらJ2まで全てのチームを合わせて下から2番目です。今年はサイバーエージェントの資本が入って、少しランキングを上げていますけれども、それでも、これ良く見たら分かりますけれども、J1の上位を戦っているところと比較すると10倍の開きがここにはあります、神戸に至っては20倍の開きがある。これで、じゃあJ1に行って戦えるのかというと、当然戦えるわけがなくて、たまに岡崎がいた頃のレスターのような奇跡が起きるというのがあるのかも知れませんけれど、まあ経営的側面で見ると奇跡を待つといった経営は出来ないので、当然人件費を増やして強いチームを作って、ファンを増やして収入を上げて経営を成り立たせるというところを我々は目指さざるを得ない。これは何とか会社を説得して投資を決めてからやらざるを得ないという、経営的な側面では使命ということになります。

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
まあ10倍人件費が掛かるというと、ファンの数は10倍では効かないくらい増やさなければいけないわけですけれども、町田を取り巻く環境をみなさんもご存知だとは思いますが、町田市の人口が43万人です。それで町田を拠点に周辺にマーケットを広げていこうという考えでいくと、ご存知の通り町田の周辺というのは非常にサッカーが盛んで、競合チームがひしめいていると、まあサッカー球団が沢山あるという状況があります。
町田にとってですね、今ファンの獲得におけるマーケットに拡大と、選手の育成というのは急務と言っていい。まあすぐやらなくてはいけないことなんですけれども、町田だけということで言うと、この人口の中でやるのは難しいです。そこで考えた戦略というのが、首都東京にある町田を拠点に、東京全域でマーケティングを展開すると、世界に対してもやっぱり東京というブランド力があるので、選手の獲得やブランディングに対して様々な利点があるということで、東京というのをチーム名に入れたいというのが、増資をする時にここは外せないといった所であります。

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
当然、選手の獲得やファンの獲得以外にも、チームの経営を安定させていくためにスポンサーを獲得していかなくてはいけないんですけれども、スポンサーを獲得する上で、世界に打って出る東京の町田というと、かなりメジャーなスポンサーが入る可能性があるんですけれども、町田を限定的にすると、まあ今のメインスポンサーで最大なのはサイバーエージェントですけれども、我々自身も町田だけを相手にして商売しているわけではありませんし、大体そのスポンサー候補企業というのは、もっと大きなところを捉えたいので、そういう意味でもリブランディングして、全域であるというのが必要だと、あの、スポンサー獲得という意味でも今までの延長線上と一回仕切り直して、ブランドを新たにアピールしていくような、リブランディングというのが、今日のご説明の中で伝えたい、このタイミングでどうしても必要だったことでございます。
町田の歴史とリブランディング、そして新しいビジョン

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
今回ですね、ロゴマークを変えるにあたって過去の経緯というのを見てきたんですけれど、まあ1977年の創設以来、町田サッカー協会というのは非常に熱心な指導者の方々の力で、昔から東京を代表するサッカー組織だということだったらしいです。その当時のですね、創立時のロゴ、これ今見てもクラシックでカッコいいですけれども、これ見て頂くと分かりますとおり「TOKYO MACHIDA」って書いてあるんです。だから決してまあ、FC町田トウキョウにしたからと言って、あの創業の志しを全く無視して、マーケティングだけを考えているわけではなくて、もともとのFC町田「F町」であり、東京の、日本の首都、東京にある町田というところを踏まえて、リブランディングするということを考えております。

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
で今回のですね、あのネットで見られた方がほとんどだと思いますけれど、新しいエンブレムがこの形で考えておりまして、赤い花がですね、これが町田市の花、サルビアをモチーフにしておりまして、鳥の方がカワセミ、町田市の鳥ですね、そしてその下にある町田の「町」の字を用いたかたちで町田らしさをデザインしたと、これでクラブが町田市とともにあると、それを表現しております。これ、僕はカッコいいロゴだと思っていますけれども、今見たみなさんが、えーとなるのも分かるんです。4年前にサイバーエージェントはアメーバーの前のアメブロにも使われていたあのロゴをご存知の方もいるかも知れませんが、その会社のロゴからAbemaTVのAbemaくんをモチーフにした会社のロゴに一新した時に、私が社員みんなの前でそれを説明した時に、かなりピンと来ないとか、良くないとか、否定的な意見が多かったんですけれども、驚くほどの勢いでみんな慣れていった。そういう意味でいうと、長いサッカー球団の歴史ではありますけれど、意外と慣れてくれるんではないかという風に思います。

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
続いて、こちらがマスコットなんですけれども、あの、もちろんゼルビーくんをないがしろにしようという考えではないんですけれども、やはりリブランディングするにあたって、ゆるキャラを用いた球団、というチームがあまりにも多くて、やはりその都会のチームという、世界に打って出るチームという風に見せ方を変える時に、思い切った変換というのが必要だと、これはアメコミ風をモチーフにした、町田市のカワセミを模した正義のヒーローという形なんですけれども、そのロゴも使いやすいようなマスクにしたもので、このような形でやっていきたいという風に考えております。

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
あの、改めてですね、みなさんもご不安な点をSNSに拡散されているところもあるんですけれども、先ず「ゼルビア」というのはチーム名からは消えますけれども、我々運営会社っていうのは株式会社ゼルビアとして、ゼルビアの気持ちを残します。それからサポーターのみなさんがチャントとかで、昔からのゼルビアという言葉を使って頂くのは構わないです。ただ、今後FC町田トウキョウ、これは「F町」という風に呼ばせていただきたいと思っておりますので、まあ「F町」と呼んで欲しいですけれども、まあ「ゼルビア」っていうのをサポーターの間で使って頂くのは構わないです。で、ゼルビーくんはスタジアムのマスコットとしてスタジアム場では活躍して頂くと、それで残したいと思います。それからチームカラー、サイバーエージェントは緑を用いていますから、緑にするんじゃないかという方もいらっしゃいましたけれども、これはもう最初から変える気はありません。それから当たり前ですけれど「町田から世界へ」というスローガンを標榜しているくらいで、世界から町田という言葉を認識させて、もっとカッコいい、サッカーを通じてカッコいいイメージにしていきたいと考えているので、最初から町田から出ていくつもりはありません。まあこれはわざわざ言うことでは無いのかも知れないのですが、それをご心配されている方もいるようなので書きました。

FC町田ゼルビア「サポーターミーティング」2019.10.11資料より
で今後、フロント、チームと資本参加した際に言っているビジョンですけれども、まあ今年はちょっと無理だと思いますけれども、来年J1昇格を目指し、そして再来年の2021年からJ1に参戦出来る規模のチームにし、それから2024年から2025年くらいにJ1の優勝争い、ACLで戦えるチームに、それだけの規模のチームにしていかなくてはならないと、先ほどランキングを見て頂ければ分かる通り、現在の選手人件費、ファンの数ではとてもじゃないけどこれは出来ないんですけれど、これを目指してやって行こうということで、みなさんにも新しいファンの歓迎だとか、ファンの開拓にもご協力頂きたいという風に思っております。
以上でございます。どうもありがとうございました。