【0円Jリーガー安彦考真選手の行動原理④】0円Jリーガーのモチベーション

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「低価格で高機能なJリーガー」 今後0円Jリーガーは増えてくる。でも安いだけじゃ意味がない。その0円Jリーガーはどんな機能を備えているのか。自分の価値の作り方は普段から浪費や消費と考えず”投資”と考えること。生き様を投影できる場所こそがサッカーなんだ。投資とは価値を時差で作ること。

「0円Jリーガー」安彦考真選手(YSCC横浜)がツイッター上で呟いたこの言葉が持つ意味。

それを少しでも理解しようと、安彦選手ご本人と会って参りました。

安彦選手がそこでお話下さったこと、それを安彦選手の言葉とともに綴っていくシリーズ【0円Jリーガー安彦考真選手の行動原理】

その4回目となる今回は『0円Jリーガーのモチベーション』というテーマでお送りいたします。

ー 僕は僕の人生を120%で生きているのか?って言う問いかけが「Jリーガーになる」というチャレンジのスタートだったんですよ。それまでに東京ヴェルディと中央高等学院とをくっつけてサッカーコースを作ったり、発達障害の子どもにサッカーを教えたり、Jリーガーのマネージメントをやったり、WEB上で「安彦塾」っていう塾を開催したり、いろいろやっていたんですが、何か僕らしくなくて。それこそ、恵比寿のいいとこに住んでて、そこの家賃を払うためにおカネを稼いでいる感じにもなっていたんです。志ありきで始めた仕事が、いつからか生活ありきになってしまっていた。俺は「人生」を見ずして「生活」を見ていたと。

やっぱり「生活」ではなく「人生」が大切なんじゃないか、って思えた時に自分自身で「お前、本当にこれでいいのか?」という疑問が湧いてきて、これがこのチャレンジのスタートにもなったんです。

ー やるなら自分が好きだったこと、目指していた夢、それを取り返しに行くって言うのが物語としては一番いいんじゃないかと。そこからサッカー選手、Jリーガーになると繋がっていきました。

僕は大宮アルディージャで通訳もしていた時期がありましたし、色々な選手のマネージメントもしていたので、Jリーガーが置かれている現状も知っていました。セカンドキャリアとか引退するタイミングとか、そういうことで選手たちが悩んでいるのも分かっていましたし「サッカームラ」がどんどん既成概念や勝手に出来てきてしまった常識「こうあるべきだ論」で全てが進んでいて息苦しい業界になっているようにも感じていました。僕は今もサッカー界が決して上手く行っていないと思ってもいるんです。

それまでも育成現場における体罰の問題とか、古い体質の指導者の問題とか、そういうことに対して色々発信してましたが、門を叩いて向こう側に届かせようと思って叩いたみても、当時の僕のパンチは全然強くなくて、門は叩くけど本当に届かせたい人たちに全然届いていなかったんです。ただ、叩いている姿を「こっち側」から見てくれている人たちはいたので、その方たちが「安彦いいぞいいぞ!」と言ってくれていることだけでどこか満足してしまっていた。

それではいけないと、じゃあ「向こうに届ける」のにはどうすればいいのか、それを考えた時、今自分が出来ることで一番パワーがあるのはJリーガーだと、それで「目指そう!」となったんです。

今ある当たり前、常識を破壊していきたいと言うのが僕の中にはあって、その時に「サッカームラ」の現実も一緒に変えていこうと、仕組みを変えるのは直ぐに出来ることじゃないし、先ずは選手たちのマインドから変えていく必要があると思ったんです。

「Jリーガーを目指す」

この目標に向かってチャレンジする場合、その先にあるものは「名誉」であり「金」であり「成功」であることが普通であるのかも知れません。

しかし安彦考真選手の場合、その先にあるものが「人生」であり、その人生の中身を問うならばそれは「常識の破壊」であると言えるでしょう。

自分の持てる力を最大限注ぎ込むことで得る「パンチ力」つまり安彦選手の場合はこれが「Jリーガー」それも「0円Jリーガー」というパンチ力になりますが、このパンチ力を自らの人生に向き合うために使い続ける。

そこには「名誉」も「金」もないかも知れませんし、もちろん「成功」が得られるかも分からない。

ただ、だからと言ってただの「破天荒」で片づけるのが憚れる「堅実」な印象すら私は抱いてしまうのです。

ー バッシングされてもどれだけ叩かれても、やろうという気持ちになれているのは「これ、俺だけのことじゃないんだよな」って言うのがどこかにあって、これが自分のことだけであれば「こんな色々言われたくないよ」って逃げればいいことなんですが、やっぱり世の中を変えたいし、スポーツ界を変えたいし、少なくとも僕の周りにいる選手たちだけであっても、彼らが少しでもハッピーになって欲しい。J3でも選手たちはみんな頑張ってるし、それが少しでも報われるように、僕らオッサンが頑張っていかないと。

まさに最後の「僕らオッサンが」という部分こそ、41歳の「0円Jリーガー」がYSCC横浜でプレーする大きな意義であるのかも知れません。

つまり同じようなことを20代、30代前半の「Jリーガー」が行動に変えていったとしても、必ずしもそれが同じ選手たちに響くとは言い切れないし、クラブ側に対してであれば更に難易度が上がってしまうことも予想がつく。

何しろ安彦選手が実践していること、これは全く前例のないチャレンジであるわけですから、その道を切り拓いていく上で「41歳という年齢」そして「0円Jリーガー」という存在感は、むしろアドバンテージであるようにすら思えてくるのです。

【0円Jリーガー安彦考真選手の行動原理】シリーズの4回目、今回は『0円Jリーガーのモチベーション』というテーマで綴って参りました。

最終回となる次回は、私自身が批判も含め、最初に抱いた安彦選手のツイートに対する疑問にかかわるテーマ『0円Jリーガーが増えていく?』をお送りいたします。

【0円Jリーガー安彦考真選手の行動原理①】0円Jリーガーの理由

【0円Jリーガー安彦考真選手の行動原理②】0円Jリーガーのセカンドキャリア

【0円Jリーガー安彦考真選手の行動原理③】0円Jリーガーのアイディア

【0円Jリーガー安彦考真選手の行動原理⑤】0円Jリーガーが増えていく?

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