「サッカー版 脱亜入欧」日本サッカーをディスる辛口サッカー評論家たち

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痛快なプロフィール

【脱亜入欧】(だつあにゅうおう)とは、明治時代の日本において、「後進世界であるアジアを脱し、ヨーロッパ列強の一員となる」ことを目的としたスローガンや思想である。

 

Twitterのプロフィール欄に面白いことを書かれている方がいらっしゃいました。

以下、そのプロフィールを勝手ながらそのまま引用させて頂きます。

野球ファンでしたがサッカーファンになりました。金子達仁氏の著作を読み、セルジオ越後先生の尻馬に乗って日本サッカー叩きをすれば、どんなバカでも『辛口評論家』や『サッカーコメンテーター』の称号がもらえることを知り、セルジオ越後先生の本を読んで猛勉強中です。目標とする人 金子達仁 杉山茂樹 小宮良之

まあ、はっきり言えばこれは皮肉であって、当該アカウントのご本人にとってこれが本意では無いはずですが、それにしても非常に面白い「日本のサッカー評論家」評ではありませんか。

いや、「面白い」を通り越して「痛快」ですらある。

何と申しますか、心の中でここの所ずぅっとモヤモヤしていたものが一気に解放されたかのような、そんな快感をこのプロフィールを読んで私は得ることが出来ちゃいました。

日本サッカーを斬らないと食っていけない

日本のサッカーメディアは往々にして、それだけでは食べていくことが出来ない人たちの集まりでもある。

例えばJリーグの番記者をされている方にしても、J2やJ3クラブに張りつくだけで食べていける人はいませんし、J1であったとしても食べていけるのは浦和レッズの番記者さんくらいなものでしょう(大手媒体の社員記者は別ですが)

でもそんな世知辛い日本サッカーメディア界にあって、引用したプロフィールに固有名詞が出てくる方々はそうではない。

金子達人さんにしても、杉山茂樹さんにしても、小宮良之さんにしても、W杯の時だけサッカーへの関心が高まるようなファン層の間であってもそれなりの知名度はありますし、セルジオ越後さんに至っては、世間的にも知名度抜群です。

で、名前の挙がった諸氏に共通するのは「御意見番」として「日本サッカーを斬る」のがその本領であるところ。

年末にあるイベントへ参加した際、登壇者であった杉山茂樹さんが「まあわざと言っているんですけどね」と自らの「偽悪性」について語っておられましたが、その本意がどうあろうと、少なくとも世間からは「サッカー辛口評論家」としての地位を授かっているわけです。

文脈的に誤解されてしまうかも知れないので、一応断りを入れておきますが、サッカーメディアが何でも万歳の御用ジャーナリズムであれ、と思っているわけでは決してありませんよ。

しょせん日本サッカーなんて

実際私自身も、こうして1年365日、1日15時間くらい(24時間ではない)日本サッカーのことを考えてばかりいる生活を送るようになってしまう前までは、セルジオ越後さんの辛口コラムを読むのは嫌いじゃなかったですし

「そうそうそう!だからダメなんだよ日本サッカーは。セルジオさんの言う通りだ!」

と読みながら思ってもいました。

キリンカップで強豪国に日本代表が勝利したとしても「そもそもウルグアイはバカンスに来ていたようなもの」と一刀両断し

W杯アジア予選で日本代表がたかだか引き分けただけでも「W杯出場に黄色信号が灯ったね」と不安感を煽る

こうしたセルジオさんの物言いは

「しょせん日本サッカーなんて欧州や南米サッカーの亜流でしかない」

と言うような思いを少なからず抱いている人にとっては、砂漠のオアシスの如き渇望感を以て受け入れられ、乾いたスポンジが水を吸収するが如く浸透していってしまう。

つまり根本的に日本のサッカーを「軽蔑している」さらに言えば「軽蔑したい」人々にとって、セルジオさんを筆頭に「サッカー辛口評論家」の方々の存在そのものが大きなニーズとなっているんじゃないか。

これは私自身が長い間、なぁ~んとなくではあったものの【日本サッカー<欧州・南米サッカー】という思いを持ち続けていたからこそ余計に理解出来ることでもあって、ほんの3~4年前まではJリーグなんてほとんど見ることもなく、日本人選手が活躍する欧州クラブの試合や、UEFAチャンピオンズリーグなどだけを熱心にチェックしていた頃の私が、まさにこの「サッカー辛口評論家」を渇望しているニーズの側にいたのは間違いのないことなのです。

でも、ちょっと前までの私も含め、この「日本サッカーを軽蔑している」あるいは「軽蔑したい」人たちって、世の中にその絶対数は非常に多いはずで、Jリーグを熱心に見ているファン層って日本に大体100万人くらいいるはずって言う仮説を私はよく立てるんですが、その100万人以外の人たちの多くが「日本サッカーを軽蔑している層」なんじゃないかと。

「Jリーグなんてレベル低いっしょ」って言っている海外サッカーファンは当然そこに入ってきますし、「は?サッカー?あんな球蹴り面白れえわけあんべ」って言っているおっちゃんとかも入ってきます。

だから、こう書くとかなり大袈裟な感じに思われてしまうかも知れませんが、少なくとも両者の間には「1:100」とか「1:1000」とか、それくらい絶対数の差があるように感じているのです。

サッカー脱亜入欧

と言うのも、最近でこそ「クールJAPAN」とか言って、ちょっと気持ち悪いくらいに日本文化を持ち上げるテレビ番組がやたらと放送されるようになってきてはおりますけど、日本人って明治維新以来ず~っと欧米文化を賛辞する精神性でやってきてますよね。

「脱亜入欧」とかね、「アジアを脱して欧米に入るぞ!」なんてもう完全に日本サッカーの話しているみたいじゃないですか。

向こうにしてみれば移籍金が発生しない「お買い得選手」だから獲得してみただけなのに「〇〇ブンデス移籍!!」って大喜びしちゃって。

挙げ句「もっと欧州移籍がしやすくする為にJリーグ開催時期を欧州のカレンダーに合わせよう!」って、Jリーグ秋春制移行論の多くはこれですよ。

こうなってくると

「え、なに? 日本サッカーって欧州サッカーを発展させるために存在してんの?」

と叫びたくなってきちゃいますけど、でも実は私も数年前までは漠然とではありましたけど、こう思っちゃっていたんですよね。

「日本サッカーは全てを欧州・南米に倣え!でなければ日本代表は決して強くならん!!!」って。

もう完全にセルジオさんや杉山さんや金子さんの術中にはまっちゃってましたね。

グラスルーツ 文化を広め価値を共有すること

今にして思えば、仮に、仮にですよ「世界で堂々と戦える日本代表チームを作ること」が日本サッカー界最大のミッションだったとして(私はそう考えてはいませんが)、その為には優れた選手がコンスタンスに育ってくる環境が日本サッカー界に無くては絶対に実現しないわけです。

カッコいい言葉を使えば「グラスルーツ」って言うんでしょうかね、つまり「サッカー草の根運動」ですよ。

勿論、サッカー先進国としての欧州・南米のサッカー文化を全て否定しろとは言いませんが、例えばJリーグの開催時期にしたって、日本社会にある「年度」という仕組みの中で、現行の春秋制開催がそこに最もフィットしているわけです。

「しょせん日本サッカーなんて欧州や南米サッカーの亜流でしかない」派にいると、一事が万事そうした調子で、その見つめる先は常に欧州であり世界でしかない。

「脱亜入欧」ですから世界と言ってもそこにはアジアは入っていません、彼らにとってアジアは「日本サッカーの引き立て役」でしかありませんからね)

でも本当のところ、日本サッカーの発展を本気(マジ)で願うのであれば、日本のあらゆる場所で大勢の人がサッカーと触れ合える機会を創出していくこと、サッカーがいかに面白いものなのかを広めていくこと、そういう地味~な作業が間違いなく必要で、もし海を渡っていくとしたらその行く先がまずはアジアであるべきなのかも知れませんよね。

そして、こうした「現状はほとんどカネに繋がらないネタ」を定点でちゃんと発信出来る人や、そこに価値を感じてくれる人を増やしていくことって、本当に重要だと思うのです。

というわけで、私自身はこの2019シーズンをほとんど世間的に人目に触れることがない地域リーグや、都道府県リーグの現場に身を寄せるスタンスを取りたいと考えているわけですが、いよいよそんなカテゴリーに所属するチームも始動する時期となってきてまして

「頑張ってカネになびかないぞ!」

との思いを改にしたのでありました。

ただね、取材費用くらいは何とか捻出出来るようになりたいですね、、長く継続していかなくちゃいけませんし。

 

追記

私は少年時代にセルジオ越後さんの「さわやかサッカー教室」に参加した経験もあり、セルジオさんが日本サッカー冬の時代からそのグラスルーツに多大なる貢献をされてきたことも知っております。

他に名前の挙がった諸氏に関しましても少なからずそうした姿勢をお持ちであることも重々承知しております。

そんな方々を記事内とは言え、アイコンとして利用してしまったこと、その主旨をご理解の上、ご了承願えればありがたく存じます。

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