東大ア式蹴球部の告発と東京ユナイテッドFCにみなぎるヒール感

アンダーカテゴリー

関連リンク

 

Pocket
このエントリーをはてなブックマークに追加

東大ア式蹴球部の訴え

東京大学ア式蹴球部の主将が関東サッカーリーグ1部に所属する東京ユナイテッドFC「合同活動をさせられた」ことで数年の間にチーム力が著しく低下し、未だその呪縛から完全には解き放たれていないという半ば「告発」とも取れるような文章を発信した件については、「学生と指導者」「学生と社会人」といった立場の違いもあってか、双方の言い分がどうしても同じ土俵の上では展開されていないように私は感じていますが、そこで起きたこと自体が犯罪行為であったり、事件性のある問題でない限り、客観的な評価が下されることはこの先も無いのだろうと思っています。

いやいやいや…!!!

ここで敢えて言いたいのは、当該学生が訴える東大ア式蹴球部に対する蹂躙があったのか否かについてはさしたる問題ではなく、とどのつまりこうして思わぬ形とは言えにわかにその名前が表に出る「チャンス」が巡ってきた時の「Jリーグ入りを目標とする」サッカーチームの対応力こそが大問題なのです!

だからと言って何やら弁解じみたコメントを次々と発信すればいいと言うものではありません。

「災い転じて福となす」とも申しますが、はっきり言って今回の騒動は、東京ユナイテッドFC設立以来最大級に注目を浴びることが可能なケースであったにもかかわらず、学生の発信したブログ記事を削除させたり、昨シーズンまで選手としてプレーし、ア式蹴球部の指導者でもあった岩政大樹氏にTwitter上でコメントをさせている場合ではなかったのです。

なるべく目立たないようにしている?

そもそも東京ユナイテッドFCは、そのクラブ名の表記ですらしっかりブランディングが出来ていない。

今回私がこの文章を書くにあたって、その表記はクラブの公式サイトに明記されている「東京ユナイテッドFC」で統一しますが、関東サッカーリーグ公式サイトでは「TOKYO UNITED FC」となっていますし、媒体によっては「東京ユナイテッド」と「FC」を省略して表記されているケースもある(TOKYO FOOTBALLさんがそうです)

だからいつも何となく「どの表記で書くのがSEO的にはいいのかな」などとモヤモヤっとした気持ちにさせられているのです。

まあはっきり言って私がモヤモヤするくらいなら別に「勝手にモヤモヤしてな!」で済んじゃう話ですけど、クラブにとって最も重要かつ必要不可欠なクラブ名称が様々な表記でされてしまっている時点で、かなり勿体ない状況が生まれているはずで、この点については取材申請をすると媒体へのクラブ名表記をもの凄~く詳細に指定してくる、同じく関東リーグ1部の東京23FCが完全に先を行っています。

ただこの件に関しては、もしかしたらこの数年の間に新たなクラブ名に看板を掛けなおすとか、そういう大作戦が蠢いているのかも知れませんから、地域リーグでやっているうちはそんなにアピールしない方が得策と思っている可能性も捨てきれません。

そう考えると確かに、関東リーグ1部においても有料入場試合を開催するチームがある一方で、東京ユナイテッドFCはビルの谷間にある小石川運動公園でホームゲームをしていましたし、折角元Jリーガーという経歴をもった選手たちがプレーしているのに、一般のファンと試合後に交流出来る場を提供することも積極的にしているようには感じられない。

だから何と申しますか、

「出来る限り目立たないようにしている」

ようにすら見えてくる時があるんですよねぇ。

そんなこんなで、今回の一連の流れの中でも「なるべく目立たないように鎮火させる」姿勢が感じられてしまって、この点については女性問題で所属選手が脅されるというマジでヤバい状況を当該選手の発した言葉まで公開した上で、ことの顛末をもの凄く詳細に公式サイトで明かし、最終的にはJFL昇格という目標を見事果たしてしまった鈴鹿アンリミテッドFCの危機管理能力の高さが、文京区で最も背の高い建造物「東京ドームホテル」を遥かに超えていくかのようにすら思えてくるのです。

東京ユナイテッドFC ヒールとしての存在感は抜群

でもですね、いくら東京ユナイテッドFCが「なるべく目立たないように」したことろで、そのクラブの成り立ちも含め、私のような自慢出来るような学歴もコネもカネもないような人間からすれば「ヒール」としての存在感は抜群なわけですよ。

東大ア式蹴球部と慶應ソッカー部のOBがユナイテッドしたって言うストーリーだけで、ドラマに出てくればもう完全に感じわるい医者か弁護士かってところでしょう。

ビジュアルイメージで言ったら「白い巨塔」で唐沢寿明が演じた財前教授ですよ。

こんなこと言うの大変失礼ですけど、福田雅監督があの経歴とあの社会的地位にいながらにして、ベンチでおっかない顔して叫んでいる姿を見れば、子どもはもちろん泣きますし、私も会社員時代の上司から説教受けている気分にさせられて、トイレへ逃げたくなってきますから。

財前教授(国立浪速大)

これがですね、東洋大学(文京区)と芝浦工大(港区)のユナイテッドだったら絶対こうはならないし、筑波大学(国立大学で文京区にキャンパスあり)と明治学院大学(港区)であれば「サッカーの世界こそが君たちの生きる場所だ」感は出てきますけど、田嶋会長要素以外にはヒール感ないですよ。

やっぱり東大(頭脳)+慶應(カネ)=悪役

みたいなステレオタイプがある限りは、クラブ名表記を様々にされてても頓着しなかったり、人目につかないように狭いサッカー場でリーグ戦したりしたところで、関東サッカーリーグの絶対的ヒールであることには変わりありませんし、東大ア式蹴球部の「告発」が起きたことで、その地位がより確かなものへと進化したと言ってもいい。

まあそういう意味で、無個性なクラブに比べたら俄然面白さは増していきますので、私自身は実は歓迎すべき状況へ進んでいるとも考えているのですけど。

だから、今回の件に対する東京ユナイテッドFC側の姿勢は決して大問題なんて言えないのかも知れませんね、プロレスでも一番難しいのは「ヒール」って言われていますし、ちゃんとその筋のプロを入れるでもしないと「災い転じて福となす」とはいかないかな。

追記

本文中、関係者の方々には不快に思われる表現も多々あったかと思いますが、地域リーグ活性化、アンダーカテゴリーサッカー文化の深化を目的として発したものでございます。

失礼をお詫びいたしますとともに、何卒ご了承のほどよろしくお願い申し上げます。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で