城福監督の言葉『自分が本当にこの紫の一員になれているのか』に心をえぐられる

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城福浩サンフレッチェ広島監督 総括記者会見

『あの紫の塊(サポーター)のところへ行くとありがたかったですし、知らない間に胸に手を当てている自分がいて、彼らともっと喜び合いたかったと、それくらい心強い塊でしたし、自分が本当にこの紫の一員になれているのか、そんな思いを吹き飛ばしてくれるような、そんな塊でした』

これは今シーズンの総括記者会見でサンフレッチェ広島、城福浩監督の言葉だ。

いつもその熱情を体全体を使って現わしている城福監督は、この言葉をゆっくりと涙混じりに語った。

背景を少しでも知る方であれば、城福監督のこの言葉がどんな意味を持つのか、そして彼がどれほど孤独を感じてきたのか、それらを想像することが出来ると思うし、そこに言い知れぬ「切なさ」のような感情も湧いてきたのではないかと思う。

昨シーズンJ1残留争いをしていたチームが、今年はリーグ2位にまで返り咲く。

この事実だけを見れば、それを成し遂げた指揮官は英雄であるはずなのに、サンフレッチェ広島の一部サポーターはACL出場権を獲得を決めた最終節のゴール裏に城福監督への責任を問う横断幕を掲げていた。

「失速の原因は何?誰の責任?」

夏場を過ぎた頃からその勢いが消え失せ、大きく差をつけていた2位以下のチームからみるみるうちに追い上げられ、最終的にACL出場権争い(3位以内)をすることになったチーム、そしてそれを率いてきた指揮官は、ずっとこの言葉をぶつけられながら、リーグ終盤戦を戦ってきたのだ。

失速の原因は何?誰の責任?

と、やや堅~い感じで書いてきましたが、私が今回言いたいのは、なにも「失速の原因は何?誰の責任?」弾幕を掲げ続けた一部サポーターに対する批判ではございません。

まあ彼らもね、夏までは「ワシらが絶対優勝する、いや出来る、凄いのぉサンフレッチェ!」って信じきっていたんでしょうから、ここまで劇的に失速してしまったチームに対して「なんか言わにゃならんのじゃ!」と感じたのだろうし、まあ「勢い余って」みたいなね、「振り上げた拳が」みたいなね、そういう心情だったんだろうと思ってしまえば、私だって全然理解出来るんですよ。

「のぉのぉ、失速してきちゃってるけど大丈夫かのぉ」がですね、盛られて盛られて「失速の原因は何?誰の責任?」になったんだと思えば、まあねそんなに目くじら立てる話でもない。

ただですね、城福監督にしてみれば「失速の原因は何?誰の責任?」は相当刺さっちゃっていたんだと思うんですよ。

Jリーグで監督出来る人なんて、みんな「鋼のメンタル」を持ち合わせているんだとは思いますけど、それでも自分自身を全く責めない人なんかいないでしょうし、チームの戦績に直接影響を及ぼす仕事を任されている人であればですよ、「誰の責任?」とか言われたら、「そりゃ俺の責任だってあるわい」って思うでしょ。

実際、最終節終わった後、城福さん、この弾幕の方に向かって「俺のせいだよ!」って体全体で訴えていましたもんね。

何をやっているのか分からないから批判される

で、冒頭に書いた『自分が本当にこの紫の一員になれているのか』っていう城福監督の言葉。

これがね、もう私の心をえぐってくるんですわ。

監督ってやっぱり孤独なんだなって。

選手はね、試合で活躍することでファン・サポーターの心すぐに掴んじゃうじゃないですか。

それが負けゲームであったとしても、一矢報いるゴールを決めたりすれば「あいつがゴールしてくれたのがせめてもの救いだな」とかね、そうなるじゃないですか。

でもこれ監督となると違ってきますよね。

3つ続けて勝てば「監督の采配が良かった」なんて声も出てくる場合もありますけど、これ3つ続けて負けたとなると「辞めろ!」って言いだす人出てきますよ。

それでもね、監督はまだいいかも知れない。

クラブのいわゆる「フロント」代表や社長といった立場にある方々、彼らなんて優勝したって褒められることほとんどないのに、負けた時はボロクソに言われちゃいますからね。

いやね、こうなっちゃうの分かるんですよ。

だって、クラブの社長が試合で名采配を見せる機会はありませんし、監督が試合に出てゴール決めませんもんね。

要は、何やっているのか分かんないから批判されやすいんですよね、実際のところ。

紫の一員

で、私の心をグッサリえぐった、城福監督の『自分が本当にこの紫の一員になれているのか』ね。

選手はユニフォーム着てしまえばすぐに「紫の一員」って思ってもらえる。

だけど、監督はそうではないんだ、自分がファン・サポーターも含めたチームの一員になれているのか、そこに不安を持っているんだ。と、そう感じたわけです。

これね、自分をその立場に置いて考えてみると、相当に孤独で相当に切ない不安ですよ。

勝つことでしか仲間として認めてもらえない。コレですよ。

まあサッカー監督は勝負師であって、そこで評価されることでしか自分の価値を高めていけない仕事であることは分かっているんですけどね、それでもやっぱ人間だから「紫の一員」だってちゃんと実感出来ていたら、また違った展開だってあり得たんじゃないかなぁなんて、そう思うのは「甘ちゃん」なんだろうか。

ただ、そんな風に思う一方で、V.ファーレン長崎の高田社長や、札幌の野々村社長、最近ではグランパスの小西社長のように、メディアを上手に活用してファン・サポーターからの支持を獲得しているケースが出てきているように、フロント側が積極的にファンとの間に接点を作っていく流れが主流になっていけば、互いの思いがすれ違ってしまうようなことをある程度は回避出来るだろうなとも実は感じていて、

これがチームの指揮官たる監督となれば少し難しい部分もあるかも知れませんが、積極的に練習を公開したりメディアへの露出を厭わない監督が少し得をするような、そんな風潮がスタンダードになっていけば、城福監督が『自分が本当にこの紫の一員になれているのか』なんて不安を抱かなくても済むかもしれないとも思うんだよなぁ。

サッカーに言葉がくっつくと最強

で、こっからが今回最も書きたかったことなんですが、Jリーグもそのスタートから四半世紀が経過し、それなりの歴史を積み重ねてきた中で、その現場にいる選手はもちろん、監督やコーチ、その他大勢のチームスタッフ、フロントでクラブ運営をしている人たち、そしてそのクラブの代表者、そういった人たちの「生の声」が持つ面白さやそこから得られる気づきや発見を堪能出来るような文化が育まれていけばいいなあと、そう切に思うのであります。

で、これは先月の地域CLを通じて改めて思いを強くしたんですが「サッカーに言葉がくっつくと最強だな」と、そう実感出来る場面が多々あってですね、

松江シティFC、田中監督の

『つまんないサッカーやって勝ったって楽しくないじゃないですか』とか

J.FC MIYAZAKI、与那城ジョージ監督の

『やっぱり佐野裕哉なんですよ、あんないい選手いないんですよ』とか

FC刈谷、中野裕太選手の

『中1日で休養日が入るより、気持ち的には3日連戦でパッと終わって欲しいと思ってました』とか

鈴鹿アンリミテッドFC、辛島監督の

『JFLですか?まあ私自身がまだ来年の契約をしていないので』とか

こういう言葉のひとつひとつが間違いなくあの大会の面白みを何ランクか挙げたように私思っているんです。

で、そう思う理由はひとえに、その言葉の主のことを私自身が好きになっちゃってることに気がついたからんです。

そういう意味では城福監督の『自分が本当にこの紫の一員になれているのか』という言葉にも、それと同じような感覚を覚えていまして、だからこそそれをネタに3500文字を一本書いちゃってるわけです。

人の生の声を

と、ここまで書いて改めて言いたい!

チームの戦績が振るわないからといって、決めごとのように批判や批難を繰り返す風潮は、やや幼稚な感じしません?

で、現状ではそうした行動に出てしまう人たちを諫める大人の存在もなかなか感じられない。

こうなってしまっているのは、長きに渡ってJクラブ側がファン・サポーターとの関係性をある意味で軽視してきた結果でもあると思いますし、クラブやチームの思いを伝えることをしてこなかったメディアの在り方が生み出した結果であるとも言えますし、もしかしたらファン・サポーターがそれを受け取るだけの感性を持ちえなかったことに起因しているのかも知れないわけです。

ですが、私が「そういう感性持とうよ!」なんて言ったところで、学級委員の「静かにしてくださーい!」くらいの効力しかないの分かっていますから、これからこのブログでも「人の生の声」をどんどん伝えていきたいと思っています。

その為にはただサッカーを見ているだけではなく、いろいろな人たちと話をしていかなくてはならない!

選手や監督、クラブやリーグの偉い人、どこまで行けるか分かりませんが、チャレンジあるのみ!!!

今後、私と出会った方はこう思ってくださって結構です。

「コイツは俺の言葉でえぐられようとしている」

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