Jリーグに一番必要なものは観客動員

最初に言っておくが、私は柏レイソルサポーターだからと言って「町田絶対勝て!」なんてこれっぽっちも思っちゃいないし、野津田へ黄色いユニフォームを着て行く予定もない。
何故なら、はっきり言ってレイソルがJ1に残留しようと、J2に降格しようと、そこについてはほとんど拘りがない、と言うか、こんな事を書いているとまた罵詈雑言が飛んでくるんだろうけど、むしろJ2に落ちたら落ちたで、そうでなくては経験できないサポーター生活が始まるんだ。くらいに思っているからだ。
で、Jリーグに今一番必要なのは、メディアへの露出や、海外の有名選手の獲得や、時代の寵児たるネットベンチャー大企業のスポンサー参入でもなく、何は置いても「観客動員数」これに尽きると考えている。

こう考えるのは単純な理屈で、メディアも海外の有名選手も大資本も、結局のところ「そこが沢山人の集まっている」状態になっていない事には、彼らの「先見の明」に期待するしかないわけで、その「先見の明」を抱かせるために、手を変え品を変え働きかけたところで「え?でも観客が10,000人も集まらないんでしょ?」というツッコミが当たり前に向けられた時、それを覆して丸め込むだけの根拠を日本サッカーは何ひとつ持っていない。そう私は思っているのだ。
だからもう、今回のJ2「町田対ヴェルディ」戦において、運営側が「この試合がJ1下位チームにとって、J1残留の行方を占う結構重要な一戦」であることをセールストークにほとんど使っていないこの状況に対してもどかしい感情しか生まれてこない。
野津田の平均観客数7000人

だって、今シーズンの野津田って10,000人超えの観客集めた試合ひとつもないんでしょ?
で、ここへ来て「動員作戦」として、セルビーとヴェルディくんを町田駅に立たせてチラシ配ったりしてるんでしょ?
いや、チラシ配りの効果を疑問視するわけじゃないですよ。
でもね、世間の人、町田の人にとってはさ、いくら「今季最終戦」「東京クラシック」とか言ったところで
「でもさ、ゼルビアって優勝してもJ1に上がれないんでしょ?」で終わりなんですわ。
悲しいけどね、これが現実よ。っていうか、ゼルビアがJ1クラブライセンス交付されてないって事実を知ってくれているだけでも凄いと思うわ。
これで平均観客動員7000人にプラス3000人アドオン出来たら、もうどのクラブも動員で苦労しないでしょ。
こうやって嫌なことばっかり、ネガティブなことばっかり書きなぐりやがって、お前は人を不快にする為に生きてんのか!?死ね!説明しろ!謝れ!
おぉ~っと、キタキタ。
じゃあまず謝るわ。ゴメンなさい。ホントのことを言っちゃってゴメンなさい。生まれてすみません。
はい、じゃあ次説明ね。
「この試合がJ1下位チームにとって、J1残留の行方を占う結構重要な一戦」

正直言ってね、この試合で野津田に10,000人集まらなかったとしても、それでどうこうなっちゃうなんて、私も思ってやしませんよ。
ただね、サイバーエージェントだなんだというのは抜きにしてもですよ、もうFC町田ゼルビアってJ2リーグまで上がって来ちゃってるわけですよ(この上がって来ちゃってるってトコ、テスト出るぞぉ)
つまりさ、もう彼らは上に行くことはイメージ出来たとしても、J3より下、つまりJFL以下には仕組み上降格出来ないわけ。
ってことはさ、「目指せ!10,000人!」とかノンビリやって「あ~やっぱり8000人かぁ」みたいなことしてたらさ、もうクラブが無くなっちゃう可能性だってあんですよ。何しろ降格の下限があるんだから。
だからね、もうこの「10000人!」みたいなのは軽々超えていけるような発想の転換をしていかなくちゃいけないの。
エスコート女子大生くらいじゃ甘い甘い!
そこへ来ての「この試合がJ1下位チームにとって、J1残留の行方を占う結構重要な一戦」ですよ。
利用しろ利用しろぉ~
11月17日は代表ウィークだからJ1リーグ無いんだぞぉ。
J1サポーターみんな退屈にしてるんだぞぉ。
関東圏じゃないチームはちょっと大変かも知れないけれど、柏からだって横浜からだって平塚からだって、町田なんてすぐに行けちゃうんだぞぉ。
でしかも、み~んな町田が勝つのを期待してるんだぞぉ。
ここで一言だけ謝っておこう。
ヴェルディのファン・サポーター、並びに大分、松本のファン・サポーターの皆さま、町田に負けて欲しいんですよね。ホント不愉快だよね。ゴメンね。
もうクラブが堂々と言っちゃいなさいよ
もうさクラブが言っちゃいなさいよって思いますわ。
『J1連合軍の皆さま、町田ゼルビアを応援しに来てください!柏、横浜FM、湘南、そして鳥栖、磐田、神戸のファン・サポーターの皆さんのご来場をお待ちしております!』
でさらにさ。
『どーせならご自分の応援するチームのユニフォームを着ておいでください!カラフルなスタンドで町田ゼルビアを勝利に導きましょう!!(柏・横浜FM・湘南・鳥栖・磐田・神戸ユニでワンドリンクサービス!)』
でここまでやってしまえばさ。
『FC町田ゼルビアを応援するために集まったJ1サポーター連合軍』っていうキャッチーなトピックス出来ちゃうじゃん。画的にもゼルビアブルーの中に黄色や黄緑色や水色やえんじ色が混ざった観客席の様子なんて絶対に見栄えするし、それをどんどんメディアに売り込めばいいじゃん。
みんなが大嫌いな忖度が

ただね、ここまで書いておいてなんだけど、クラブがこういうプロモーション仕掛けられない事情も分かるのよ。
もしかしたら町田の運営だってこういう事したいのかも知れない。だけど出来ないのよ。もう忖度しちゃってるの、ホントつまらない話だけどね、忖度よ、忖度。みんなが大嫌いな忖度ですよ。
で、この忖度。じゃあ誰に対してしてるの?誰に対して気を使ってるの?って言えばさ、これざっくり言っちゃえば「ゼルビアのファン・サポーター」に対してなんすよ。
いやね、これ別に町田でだけ特別に存在する忖度じゃないの。どこにだってある忖度なんですけどね。
実際さTwitterのタイムライン見ていると
「今度の試合にいらっしゃるJ1サポの皆さん!自チームユニを着ては来ないで下さいね!」
「町田を応援するために来てくれるのはありがたいけど、他の色が混ざると萎えるっていうか、雰囲気悪くなるから…」
みたいなツイートされてるの、普通に見るから。
で、こんな風なことを他チームのファン・サポーターも言ってるわけ
「郷に入れば郷に従え」
「黄色いユニなんて着て行かないで青い服着て行きなよ」
これがもしですよ、FC町田ゼルビアや他Jクラブのファン・サポーター全体に
「もうどこのサポーターでも野津田へどんどん来いよ!J1連合軍の力を借りてJ2優勝だぁ!」
「みんなで野津田へ行って、この日だけはユニフォームの色関係なく町田を応援しようよ!」
みたいなムードあったらですよ、クラブだって動員に必死なんだから、こんな「太い客」逃す手はないって思うでしょ?駅でゼルビー&ヴェルディにチラシ配らせるのより明らかに効果ありそうだもん。
で、何よりさ「これぞリーグ戦!」って感じしない?
だって、このカード、このシチュエーションでしか、こんなのあり得ないんだから。
楽しんだもの勝ちだし、人が楽しそうにしているから人って集まってくるんだよ。
「前に進むか」「消滅するか」

いやこれね、今回はたまたま町田ゼルビアの話を例に出してますけどね、繰り返しになっちゃうけど、もうどこも一緒なの。
メディアの扱いを増やせとか、大資本の投入を期待とか、そういうのって結局のところ「そのチーム(リーグ)が、今よりも大勢の人たちのモノになる」ってことですから。
それをさ、せいぜい何百人とか何千人とか、まあレッズとかだと数万人なのかな、せいぜいその程度の人数の人たちのモノだって考えちゃう、他人にルールを押しつけちゃう、そういった気質がメディアを遠ざけ、大資本に投資価値ナシとされていることに気がついた方がいいと思うのよ。
でね、こういうことを言ったり書いたりすると
「ファンやサポーターが観客動員とかそこまで考えなくちゃいけないのかよ!アホか!」
って返されるんだけど、これもね先でも触れたけど、もうJリーグに上がっちゃってるチームについてはさ「現状維持」か「成長」か「潰れる」か、行先はこの3つしかないの。
しかも「現状維持」が許されているのはグランパスとかガンバとかレイソルとかアルディージャとか、まあオリ10クラブに見られるような「太い責任企業」があるところだけね。
つまり「前に進むか」「消滅するか」という2択しかほとんどのJクラブには残されていないわけよ。
そう考えるとね、例えば10年後、FC町田ゼルビアが「J1で優勝している」か「破産して消滅している」か、そのどちらの可能性が高いかって話になってくるんだわ。
「スタジアムに来る観客の着る服の色」なんていう極めて些末な物事で、集客機会を逃しているような経営体であれば、結構ヤバいでしょ。10年後。
斜め読み対策で何度も同じことを書く

ホント、こういう事を書くと、斜め読みした人からもの凄い攻撃を仕向けられるから、これは何度も言っておこう。
こういう事象は、決して町田ゼルビアにだけあるってことではないから。今回はたまたま例として挙げただけで、J1クラブなんて概ねもっと酷いでしょ。もっと忖度しちゃってるよ、クラブがサポーターに。
で、これについてももう一度言っておこう。
「何でクラブの集客についてまでファンやサポーターが考えなくちゃいけないの?」に対してね。
この先もずっと日本のサッカーを楽しむためには、今あるJクラブが潰れちゃうなんてことがあったら相当マズいわけ。で、潰れない為の最初の一歩が「いつも満員のスタジアム」であって、それを達成させる為には、新しい客、新しい発想を受け入れる土壌がそこにあると非常にスムーズってことなんですよ。
いや、この理屈って普通にJリーグを愛している人なら、書いていることの8割くらいは賛同してもらえる内容だと思うんだけどなぁ。
これからも取り上げるケースを変えながら、沢山の方に分かってもらえるように、同様のテーマについて書いていきますよ!
(今回は「天空の城」「ハイキング」で検索した結果出てきた無料画像を使わせて頂きました。リスペクト野津田!)