関東社会人サッカー大会で画期的な発見をする

いよいよベスト4が出揃い、11月17日に準決勝、翌日18日に決勝戦が行われる、関東リーグ昇格チーム決定戦「関東社会人サッカー大会(以下 関社)」において、私はあることに気がついてしまった。
以前から何となく、薄々とは感じていたことなのだが、それを結構はっきりと表す言葉を見つけたというべきか、何しろ私の中ではかなり画期的な発見でもあるのだ。
発見は時に歴史をも書き換える力を持っている。
ということは、今回の私の発見も日本のサッカー史を変える力を持っている可能性がある。
だから、私はこの発見を自分だけで独り占めしようとは全く思っていない。大勢の方々に知ってもらうことが、間違いなく日本のサッカー史を良き方向へと導いてくれるだろうという確信めいたものが湧いてきているからだ…
「だから、その発見って何なんだよ!じれってぇな!」
こんな声が既に私の脳内では聴こえてきている。そう、私は焦らしているのだ、独り占めしないとは言いながらも、ちょっとぐらい焦らしてあげた方が、それを受け取る側にとっても「大切な情報」として印象づけることが出来るんじゃないか、そう思うからだ。
しかし、もう既に500文字も使ってしまった。お忙しい毎日をお過ごしの諸兄にあっては、そろそろ「じゃあもういいわ。聴かないから」という気持ちが生まれてきてしまう頃合いだと感じてきたので、一挙にその発見を解き明かそうじゃないか。
品川CC横浜サポーターの応援が素晴らしい理由
私の発見とはズバリ「何故、品川CC横浜サポーターの応援が素晴らしいのか」これに対する明確な答えなのだ。

ブログに載せても大丈夫?に対して二つ返事でOKして下さったので載せちゃいます。品川CC横浜サポーターの皆さん
その前にまず品川CC横浜というサッカーチームについて簡単に触れると、このチームは現在、神奈川県1部リーグに所属で、今シーズンのリーグ王者になったばかり。
そして、神奈川県代表として出場している関社においても、他県代表をバッタバッタとなぎ倒しベスト4に進出。来季の関東サッカーリーグ昇格に最も近いチームともっぱらの評判となっている。
また、このチームを知る上で欠かせないのが、そのサポーターの存在。彼らはクラブの吉田祐介GMが代表を務めている日本代表サポーターグループ「infinity」のメンバーでもあり、その応援スタイルや、応援姿勢、ムード、そうしたものがいわゆる「Jリーグサポーター」を完成形とするような日本サッカーのサポーターが持っているそれらと、明らかに違っている。
声援を送りながら踊っているその姿を見た人のほとんどが「凄く楽しそう」と一様の感想をもつことからも、Jリーグに見られるサポーター像が時に悲壮感を帯び「部活」めいたムードを感じさせるのに対して、品川CC横浜サポーターからは「大学のスポーツサークル」(最上級にいい意味で、決して「あの」感じではない)のような、非常に陽気なムードが伝わってくる。
発見するに至った我が妹の一言
しかしながら、こうした長々とした説明をしたところで、結局のところ「行けば分かるさ」という話に収斂(しゅうれん)してしまいがちで、彼らがどうして楽しそうなのか、どうして他のチームのサポーターと雰囲気が違って見えるのかについては、なかなか伝わりきらないことに、苦悶していた。
しかし、あることがきっかけとなって、私は彼らがどうして他のチームのサポーターと雰囲気が違って見えるのか、それについての「発見」をすることになったのだ。(やっとか!)

シナガ ワ!とやっているシーン
それは我が妹とのこんなLINE上でのやり取りだった。
いつものように応援席で歌い踊る品川CC横浜サポーターの姿を映した動画をLINEで確認した妹は一言、こう返してきたのだ。
『この応援、Jリーグだとスペースが狭くて出来ないね』
妹は柏レイソルのサポーターでもあり、最近はVONDS市原の試合を観に行っちゃったりする、結構私に似てきちゃったサッカーファンなのだが、そんな彼女のこの言葉「この応援、Jリーグだとスペースが狭くて出来ないね」には、本人が意図したかどうかは別として、品川CC横浜サポーターの核心部分があるように私には感じられたのだ。
『たしかにそうだ。この応援スタイルを日立台のゴール裏でやろうとしたら、横の人にもの凄く気を使わないと出来ないな。それにあの人数でDA PUMPの「U.S.A.」を踊ったら毎回何人かはあの段差から転げ落ちてしまいそうだ。埼スタでレッズサポが「U.S.A.」踊ったら、北ゴール裏はぶっ壊れちまうかも知れん…』
そんなややネガティブな思いが私の頭を駆け巡ったあと、それを追い越すようにして、こんな思いが浮かんできた。
『そうか、彼らの応援スタイルは今、この場所でしか出来ない、この場所で楽しむための応援なんだ。』

もう少し分かりやすく書くと、彼らがもし、このまま順調にJリーグまで駆け上がって行ったとしても、それまでには最短でも3年は掛かる。ただそれでもJ3リーグだ。
その先のJ2、J1と階段を上がって行くためには、きっと10年あっても効かないと見るのが普通の見方だろう。
しかし彼らは、「いつ叶うか分からないJリーグ昇格」それまでの期間も楽しんで応援する為に、あの踊り駆け回る応援スタイルを導き出したのだろうし、同じカテゴリーで戦う他チームのサポーターが「ミニJリーグサポーター」的な応援スタイルを取っている中で、そこにある厳然たる「未完成感」を敢えて選ばなかった彼らからは「将来を夢見て楽しむ」のではなく「今いる場所を楽しもう」とする貪欲なサポーター魂があるように私には思えたのだ。
将来ではなく今楽しい方が仲間が増える
そして、ここからが少しだけ重要なところなのだが、やっぱり「将来を夢見て楽しむ」のよりは「今いる場所を楽しむ」の方が、圧倒的に仲間が増えていくイメージが出来る。

今回はサポーターのことばかり書いてしまったが、チームも非常に洗練された戦いを見せた
実際に彼らは1回戦が行われた清瀬内山Gでも、準々決勝が行われた赤羽スポーツ森でも、まず最初に一緒に応援してくれる人を募ることに一生懸命になっていた。
それであっても、応援の中心になっているのは普段からチームを応援しているメンバー数人であったのも事実だが、それでも気分さえノッてくれば
come on baby SHINAGAWA ! とか、
ルール―ルール ルールールールー シナガ ワ! シナガ ワ!(2億4千万の瞳のメロディーで、「ワ」に合わせて両手で「輪」を作る)とか、
「ちょっと踊ってみてもいいかなぁって、サッカーの応援とかどうでもいいけど、女の子も楽しそうに踊ってるし、一緒に踊りましょうって凄い言ってくるし… 俺楽しんじゃってもいいよね、先生?」
ってなってしまいそうになるのだ。
品川CCの応援をみんなでやろう企画!
11/4(日)の応援ハイライト!
これを見て楽しかったな、楽しそう!と、思ったあなた!
11/17(土)は西が丘で僕達と熱く!楽しく応援しましょう!
よろしくお願いします!エピソードEX 〜応援ハイライト!!〜https://t.co/hnTPDesi7Q#品川CC#関社#コミュサカ pic.twitter.com/6xEDQ3qqg9
— 品川CC非公式応援アカウントォォォ (@ShiNaGaWaCC) November 6, 2018
「別にJリーグに上がったら、応援の仕方なんてその時に出来る楽しいスタイルでやればいいんジャン(横浜風)」
品川CC横浜サポーターの応援スタイルからは、そんなセリフが聴こえてきそうだ。
以上が、日本サッカー史を塗り替えかねない私の発見した画期的事象についてである。
そう遠くない将来、地域リーグの試合会場のあちこちで、その応援スタイルを競うあうような新たな戦いが勃発するかも知れない。
そして、その戦いの大きなきっかけの1つが、品川CC横浜サポーターの応援スタイルである可能性は非常に高いと私は思っている。