【コバルトーレ女川東京初遠征応援作戦】女川とサッカーに触れた人たち

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コバルトーレ女川応援作戦を思い立つ

7月1日 女川対今治戦(石巻)

コバルトーレ女川にとってクラブ史上初の東京遠征となった、2018JFLセカンドステージ第6節「VS 東京武蔵野シティFC戦」に向けて、応援作戦をしようと思いついたのは、私自身初めての女川町滞在の機会となった7月1日のJFL「VS FC今治戦」応援ツアーから戻ってすぐのことだった。

コバルトーレ女川のように大きな経済的バックアップも一般知名度もない町クラブにとって、全国リーグであるJFLへ昇格した意味をつきつめれば、それは彼らの行動範囲が地域リーグ時代に比べ格段に広がることであり、その中でも東京、大阪といった大都市圏にリーグ公式戦で遠征するということが、クラブにとって非常に大きな意義を持つことに他ならない。

もちろん、JFLというリーグ自体が限られたサッカーファンの間でしか強い関心の対象となっていない実態はあるにせよ、それでも女川町や東北地方の町まで行かなくては見ることが出来なかったコバルトーレを東京で見られるという事実は、関東近郊に暮らす人々が抱く観念的な距離の遠さ(JFLなんて知らない。コバルトーレって何?)を物理的な距離の近さで全て飲み込んでしまうようにも思える。

高橋正樹さんに相談

美声をムサリクにこだまさせる正樹さん

私は女川町から戻った7月の上旬に、クラブユニフォームの胸スポンサー「高政」の若社長であり、コバルトーレ女川サポーターの中心的存在でもある高橋正樹さん(以降「正樹さん」)に「9月2日の東京遠征を応援する企画を立ち上げたい」という相談を持ち掛けた。

ちょっとした縁もあり、それまで私と正樹さんとは全く知らぬ間という訳ではなかったが、私の突然の提案に対して正樹さんは非常に前向きに応じてくれた。

後で聞くところによれば、正樹さん自身もコバルトーレの東京遠征に際しては、何らかの取り組みをしたいと思っていたとのことだったので、私が相談を持ち掛けたタイミングも悪くなかったのかも知れない。

「いぐど!女川のやろっこ!」3つのポイント

私が今回の応援作戦「いぐど!女川のやろっこ!」によって狙っていたポイントは大きく以下の3つで、全ての「作戦内容」をこれらに沿って策定した。

①「この試合を応援することで女川という町に関心を持つ人を作りたい」

②「女川と縁のある方で普段サッカー観戦をする習慣のない人にその楽しさを実感してもらいたい」

③「お金や人脈やノウハウがなくともJFLの光景を変えることが出来ると実証したい」

勢いで200枚作ったステッカー

①と②については、作戦に参加してくださる方々の心の中に何らかの変化や気づきを感じて欲しいという主旨で、すぐその場で結果を見いだせる種類の話ではないにしても、事前の準備段階においては、とにかく1人でも多くの方に試合会場となる武蔵野陸上競技場の女川応援エリアへ集まって頂きたいという一心だった。

当ブログの中でも8月上旬から告知を開始し、自分の出来る範囲で、その後もtwitterやfacebookなどを使って情報を発信、恥ずかしながらネット配信サッカー番組「蹴AKE11」にも出演して作戦のPRをさせて頂いた。

私自身は女川に縁のある関東近郊の方々とほとんどパイプをもっていないので、そこに対してのアプローチは正樹さんをはじめ、震災復興ボランティアグループの方々が働きかけをして下さった。

結果的に、私が想像していた人数をはるかに超え、150人以上の「女川サポーター」がそこに集まり、私が想像をしていたムードをはるかに超えるレベルで、コバルトーレ女川を応援することを楽しんでくれていたように感じる。

「サッカーを試合会場で見るのは初めて」「女川町へは行ったことがない」

少なくともコバルトーレ女川というチームを通しては、全く接点を持ち得なかったような人たちが、「いぐど!女川のやろっこ!」を介してひとつの「サポーター集団」となっていく様子は痛快でもあり、恐らく参加下さった「女川サポーター」の皆さんのとっても「快感」であったはず。

2-8という野球のようなスコアで大敗するチームを応援するという、実は非常に難易度の高いテキストを強いられたにもかかわらず、後半に一矢ならぬ二矢を報いるゴールをコバルトーレが決めた場面では、決定的ゴールが決まったかのような歓喜がそこにはあった。

「女川」と「サッカー」に触れた人たち

「すごく楽しかった!」

試合が終わり、競技場を後にする「女川サポーター」の方々からこんな嬉しい言葉をかけていただいた。

大人同士のやり取りなので、多少の気遣いがそこにあったのは間違いないことでもあろうが、実際かなり多くの方々が「サッカーを応援するって案外楽しいな」と思って下さったという手ごたえも感じている。

私がそう思う最大の要因は、なんにせよ私自身が最高に楽しい時間をそこで過ごすことが出来ていたし、試合開始前を含めれば約3時間。スタンドに集まった方々の声や笑顔、そして歓喜する姿を私はしっかり確認することが出来ていたからだ。

そして、その中には女川という町と初めて「触れ合った」方々も含まれていた。

正樹さんが唄う「港女川 コバルトーレ女川唄いこみチャント」は、宮城県の漁師たちが船上から網を引き揚げる時に唄ってきた掛け声「大漁唄いこみ」にオリジナルの歌詞をつけたもの。

そんな漁師唄に合わせて大声で合いの手を入れる快感は、初めて女川と触れ合った方々の心もがっちり掴んでしまったに違いない。

こうして「女川」と「サッカー」に対して関心を持つ人たちを新たに生み出せたことが、今回の応援作戦「いぐど!女川のやろっこ!」最大の成果であっただろう。

「中の人」でないからこそ

twitter上で「特産品ゲーフラ」が話題に

3つ目のポイント「お金や人脈やノウハウがなくともJFLの光景を変えることが出来ると実証したい」については今こんな風に思っている。

日本のサッカー文化を深化させていくのに、いわゆる「中の人」とされるリーグ側、クラブ運営側ではない人たちにも、実は出来ることはいくらでもあって、むしろ「中の人」ではないからこそのメリットすらあるということを今回私自身も非常に強く感じた。取り組みの規模の大小にかかわらず「思い」が強ければ、それを支えてくださる人も現れる。

そして、感覚的にでも「面白い」と思って下さった方々が、その情報を広く拡散してくれるのは、SNS全盛の現代にある特性と言える。

今回の「いぐど!女川のやろっこ!」についても、当日の女川サポーターエリアの様子、中でも「特産品ゲーフラ」を女川サポーターが掲げている画像と、先にも触れた「港女川 コバルトーレ女川唄いこみチャント」の動画が、主にコミュサカを愛するサッカーファンの間でちょっとしたトピックスになっているようだ。

遊びの計画

東北放送のインタビューを受ける私

と、ここまでそれらしく真面目なふりをして文章を書いてきてしまったが、私がこの「いぐど!女川のやろっこ!」を終え、最初に心の中に浮かんできたのは

「久しぶりに思いっきり遊んだな」

という思いだった。

準備期間約1か月。

その間に様々な方と話をさせて頂き、アドバイスやご支援をたまわり、ひとりでも多くの人を巻き込もうと取り組んできた。

でも結局のところ、私は自分が楽しむために一緒に遊んでくれる仲間を増やしたかっただけなのかも知れない。

そしてこれに味をしめて、私はまた「遊びの計画」を立てると思う。

その時は皆さん、どうか一緒に遊んでください!

 

9.2 コバルトーレ女川東京遠征応援作戦「いぐど!女川のやろっこ!」

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首都圏、関東圏を中心にJリーグから都県リーグまでの試合日程を記したカレンダーを作成しました。是非とも現地観戦のご参考に!

2017年9月から、私が開設しているブログがあります。

ブログタイトルは「ラーテル46.net」

こちらのブログでは主に、私が最近妙に熱心に応援し始めた「柏レイソル」についての内容を多く記事にしています。

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