J1中断期間に「サッカー旅行」三昧
W杯イヤーである今シーズンは、J1リーグがW杯開催期間に合わせて2カ月間中断していたことで、柏レイソルの試合日程を気にしなくて良くなった私は、週末を地方のサッカー観戦旅行に充てることが多かった。
金沢から松本を巡った北信越の旅、前橋でナイターを観戦しそのまま宇都宮へ車で移動した北関東の旅、女川と石巻で海の幸とサッカーを堪能した宮城県牡鹿の旅、そしていよいよJ1リーグが再開する前の最後の週末は、青森、岩手、秋田と東北3県をサッカー観戦しながら旅してくる予定だ。
私のルーツが比較的北日本に集中していることも影響したのか(父方の祖母が盛岡出身で、母方の親族は北関東に多く暮らしている)この期間のサッカー旅がやや北に偏ってしまったきらいがあるが、それでもそれぞれの町で触れたサッカーはどれも刺激的で、ひとつひとつが非常に強い印象を私に与えてくれた。

それまでは画面を通してしか感じ取ることの出来なかったスタジアムの様子、サポーターたちはどうやってスタジアムまでやってくるのか、キックオフまでの時間を観客たちはどのように過ごしているのか、試合が終わった後の町にはどれくらいレプリカユニフォームを着た人たちが歩いているのか。
今回の旅先はどこも観光や出張で行ったことのある町ばかりだったが、やはりそこでサッカー観戦をしてみると、それまでとは印象がずいぶん変わってくる。
観光や仕事で訪れた時は「お客さん」として扱われるところが、サッカースタジアムへ行けば必ずしもそうではなくなると言うと分かってもらえるだろうか。

私は基本的にホームチームのグッズ(タオマフやTシャツなど)を身につけてスタジアムに「紛れ込もう」とするので、スタジアムでは周囲のサポーターからも「仲間」として認識してもらえているかも知れない。
もちろん、いつでもグッズを用意出来るわけではないが、それでも「よそのスタジアム」で客観視するような態度は取らないようにしているし、「肩入れして応援」することこそがサッカー観戦を楽しむコツだと思っているので、ゴールが決まれば横の人とハイタッチし、負けてしまえば少しだけシュンとした様子でスタジアムを後にする。そしてこういう「紛れ込む」サッカー観戦は、下手に知り合いがいる場所よりも、全く知らない人しかいない場所の方が、格段にエンジョイも出来る。
「フットボールカレンダー」の作成動機
と、私の「旅の楽しみ方」についての解説はこのくらいにして、今回はこの「11人の群れ」内に新たに作成した「フットボールカレンダー」についての思いを少し書いていきたい。
この「フットボールカレンダー」を作成した動機は、実のところ、ほとんど自分の欲求を満たすためと言っても過言ではない。
「週末に、何処で、何時から、どんな試合が行われているのか」現状ではその情報公開もバラバラで、イチイチ違うページで確認しなくてはいけない全国のリーグ戦日程を、少しだけ整理して自分自身のサッカー観戦スケジュールに活かしていきたい。
この思いだけで、かなり面倒な入力作業をやれてしまったというのが正直なところだ。
レイソルを知れば知るほど関心が外にも向く

ほんの半年前まで、私は自分がJ2やJ3、JFLや地域リーグの試合を見るために、新幹線を使い宿泊してまで旅行をするとは思ってもみなかった。
「サッカーとは日常であり、日常とは地域である」
これは私が勝手に作った格言なので、適当に聞き流して頂いて構わないのだが、私自身、生活圏から最も近いJリーグクラブ、柏レイソルの試合を日立台で観戦出来さえすれば、それで十分だった時期はあった。
しかし、柏レイソルのことを知れば知るほど、先ずはアウェイ先のスタジアムが気になるようになり、次にJ2リーグ、その次はJ3リーグと、カテゴリーの異なるサッカーへも関心を持つようになっていった。
いつしか、地域リーグや都県リーグ、自衛隊サッカーからフットサルまで、とにかく現場で「目撃したい」という欲求が高まっていき、今ではほぼ毎週のように何処かしこでサッカー観戦をするようになってしまった。
こうなってくると、日帰り出来る近場だけではその欲求が抑えられなくなってくるのは時間の問題で、先にも触れたようにこのW杯期間中は実際に何回か「サッカー旅行」をしてしまった。
「フットボールカレンダー」を眺めていると「サッカー地図」が浮かんでくる

「フットボールカレンダー」を眺めていただくと、シーズン中はほとんどの主要都市で何らかのカテゴリーのリーグ戦が予定されていることに気がついて頂けるだろう。
するとJリーグだけを軸にすると見えなかった「サッカー地図」が俄かに浮き上がってくる。
例えば、FC今治を話題の「ありがとうサービス.夢スタジアム」で観戦しようと思えば、前日か翌日に四国で行われるJ2リーグ(愛媛、徳島、讃岐)と高確率でセットにすることが出来るし、ほとんど真昼間に行われることの多いJFLや地域リーグの試合と、ナイターで行われるJリーグの試合を1日でハシゴ観戦出来るという発想も、この「フットボールカレンダー」を作成していく途中で気がついたことだ。
良く時刻表を眺めながら旅の行程をイメージするという人がいるが、「フットボールカレンダー」を眺めていると「サッカー旅行」の行程もイメージできるかも知れない。
私自身が活用しつつ、より有益な「フットボールカレンダー」に
とは言っても、現状では地域リーグの1部リーグまでの情報しか整理出来ていないので、全く以て十分とは言えないのだが、先ずは私自身がこの「フットボールカレンダー」を活用しつつ、私以外の方にとっても有益な「フットボールカレンダー」となるように、少しずつ手を加えて行こうと思っている。
未だリーグ戦日程がPDFファイルでリリースされている地域リーグもある中で、そこにある情報を手打ちでカレンダーに入力している都合上、誤入力や誤認もあるかも知れない。(特に全く知らない地方のサッカー場の名称が略称で書かれていたりすると、正確な情報を調べるのが結構大変だった)そうした場合は、どうか遠慮なきように申し付けて欲しい。そうした双方向のコミュニケーションも「フットボールカレンダー」を有益なものとしていく上で、欠かせない要素だと思っている。