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スタジアムに人(観客)が来ないことを前提としたマーケティング

time 2018/06/09

スタジアムに人(観客)が来ないことを前提としたマーケティング
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先日観覧してきた宇都宮徹壱さん主催のトークイベントは『スタートアップが地方クラブを変える!えとみほが考えるJ2改革とは?』というテーマで行われ、さしづめ「サッカーファンを集めての新規ビジネス啓発セミナー」に参加しているかのような錯覚に陥ってしまったが、「悶え喘ぐJリーグ」の現状を理解することが出来るからこそ、そこに対してどういったビジョンを持ち、どういった挑戦が行われているのかといった具体例を聞くに及び、私にとっても新たなJクラブの将来性を感じられる貴重な機会となった。

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福島ユナイテッド竹鼻快GMの印象的な言葉

 

メインゲストは栃木SCのマーケティング戦略部に「電撃移籍」した、スタートアップ界のカリスマ「えとみほ(江藤美帆)」さんだったのだが、彼女にしてみても、たったひと月で取り組めることにも限界があるのは当然で、それだけにその志を改めて確認する場となっていた感は否めなかったが、シークレットゲストとして登壇した、福島ユナイテッドの竹鼻GMの話された内容については、氏の長きに渡るJクラブ運営の経験がもたらせる説得力と、その奇想天外な発想、行動力が観覧した人たちの心を強く揺さぶっていたように思う。

「スタジアムに人(観客)が来ないことを前提としたマーケティング」

竹鼻GMの話の中で、最も強く伝わってきたのはこの「哲学」で「Jクラブの生き残る術は観客動員にこそ在り」と思ってきた私にとっては、非常に新鮮な発想でもあった。

 

大樹の沢山の花を咲かせるために

 

Jクラブの多くは20万前後~50万くらいの中核都市、政令指定都市をホームタウンとしているものの、それでも週末のホームゲームに何万人もの観客を集めるのが難しい現状がある。

こうした状況を鑑みた時に「日本社会におけるライフスタイルや価値観の変化」「スポーツをより地域コミュニティに浸透させていく」ことの重要性や可能性など、課題を解決する為にこうした根本部分に執心していくことも非常に重要だと私は思っているが、実際にJクラブ経営の現場で汗をかかれている人たちにとっては、そうそう悠長なことを言っていられないであろうことも十分に理解出来る。

大樹に沢山の花を咲かせようと、その樹の根っこを丁寧に養生していくことは大事なことだが、先ずは僅かに咲いている花だけでも美しく見えるように、枝や葉の剪定をしてくことも大切だし、場合によってはそれだけでも十分に花の数を増やしていくことも出来るかも知れない。

竹鼻GMが福島ユナイテッドで取り組んでいる「農業」についてなども、それ自体はJリーグともサッカーとも、何にも関連のないことなのだが、選手が手塩にかけたリンゴやモモが収穫され、それが飛ぶような勢いで売れていくのであれば、その事実が福島ユナイテッドというJクラブの新たな価値創造に繋がっていく。

イニエスタのSNSフォロワー数は7000万人以上

 

こうした「新たな事業」が軌道に乗り、クラブの重要な収益基盤となるまでに発展していけば、観客動員数という課題をクリアするだけのクラブ体力をつけて行くことも可能だし、もしかしたら、観客動員など全く気にしない新たなサッカークラブとしての姿が将来待っているかも知れない。

ヴィッセル神戸に加入したイニエスタは7000万人超えのSNSフォロワーを誇り、三木谷会長もその発信力に多大な期待を寄せていると報じられているが、このイニエスタのケースなどもまさにヴィッセル神戸にとっては「新規事業」を立ち上げたくらいでは済まない、経営面での大変革をイメージしていることが想像できる。

イニエスタがこれまで所属してきたFCバルセロナにしても、そのファンの数は世界中に1億人以上いると言われ、もはやカンプ・ノウで観戦しているカタルーニャのファンを完全に凌駕するレベルでの経済効果が世界中のファンによってもたらされている。(我が家から最も近くにあるダイソーでFCバルセロナグッズが販売されていて驚愕した)

もちろん、世界ナンバーワンのFCバルセロナとJクラブのそれを単純に比較するのはあまり意味のない事でもあるが、それでも「商売の方向性」として、こうした世界トップクラブの在り方はそれに挑戦する上での大きな励みにはなるだろう。

 

地域リーグのクラブが世界中から人気を集めるサッカーチームであったっていい

 

地域からスポンサーを募り、行政からの支援も受けた上で、地域リーグからJFLへ、そしてJ3からJ2、J1リーグを目指すという「Jクラブの誕生の定番ストーリー」は、あくまでもJリーグ側の都合に則ったスタイルであって、それが盲信出来るものとなり得ていないのは、昨今のJ3リーグやJ2リーグで見られる閑散としたスタジアムの光景を見れば明らかだ。

ならば、そんな「定番ストーリー」に敢えて乗らないクラブ経営のスタイルがあっても良いと思うし、それこそ地域リーグに所属しているクラブが世界中から人気を集めるサッカーチームになっても全く問題はないはず。

まあそれは極論だとしても、Jクラブそれぞれが「サッカークラブ」としての視点だけではなく「いち中小企業」としての経営視点を持った時、そこに必要な要素はブランディングであり他者との差別化であり、それらを訴求する力、発信力であるはず。

えとみほさんは、栃木SCの選手全員にtwitterアカウントを取得するように指示したそうだが、現役Jリーガーという発信力のある「人材」をクラブがフル活用しようとする姿勢は、今後スタンダードなスタイルになっていくだろうし、地域リーグのクラブが元Jリーガー選手を獲得する上での大きな動機付けにもなっていくだろう。

私は単純にゲンゾイヤーとヤサガラスの「寸劇」が見たいという理由だけで、金沢までJ2リーグの試合を観に行ってしまった。しかし、当日の会場グッズ販売エリアでヤサガラスグッズが全く販売されていなくて、少々ガッカリした。

金沢サポーターからは「猛烈には愛されていない」ヤサガラスであっても、千葉県に住んでいる40代のオッサンの心は鷲掴みしてしまっているという事実をツエーゲン金沢がどの程度把握しているのか。

あれは間違いなく新規事業に繋がる訴求力のあるコンテンツですよ!

 

よろしければこちらも!

日頃あまり人の目に触れることの多くない下位カテゴリーの試合画像を中心に、私が試合会場などで撮影した画像をまとめたPHOTO GALLERYです。

 

2017年9月から、私が開設しているブログがあります。

ブログタイトルは「ラーテル46.net」

こちらのブログでは主に、私が最近妙に熱心に応援し始めた「柏レイソル」についての内容を多く記事にしています。

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プロフィール

ラーテル

ラーテル

元フラワーデザイナー。 日本サッカーの為に生きていくことを決め「世界一怖いもの知らずな生き物」ラーテルのような人間でありたいと願うオスの人間です。 サッカーのことなら基本的に何でもウェルカム。 記事は堅い語り口で書いていますが、本人はそんなに真面目ではありません。 柏レイソルサポーター、 錦糸町フットボール義勇軍(KFG)ラーフル少尉

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