関東大学サッカーリーグ開幕。インカレ覇者流経大が逆転負けしたこと以上に。

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日本のサッカーは春に始まる。

2月末にトップリーグであるJ1リーグが開幕して以来、毎週末のように日本のあらゆる場所であらゆるカテゴリーのサッカーリーグが開幕節を迎える中、Jリーグを頂点とするピラミッドに仕組みの上でも含まれていない大学サッカーも春を迎えた。

際立つ関東大学リーグの存在感

全国規模のリーグ戦が存在しない大学サッカーの世界では、各地域ごとのリーグ戦こそがそこで戦う選手たちにとって最もプライオリティの高いコンペティションと言うことが出来るが、その中でも多くの大学が存在する首都圏を網羅する関東大学サッカーリーグの存在は際立っている。

昨年の天皇杯でJリーグ勢を破る「ジャイアントキリング」を幾度も繰り返し、旋風を巻き起こした筑波大学を筆頭に、多くのJリーガーを輩出しJFLや関東サッカーリーグに参戦するチームまで備えている流通経済大学、名門として長く大学サッカー界に君臨し続ける順天堂大学のようなチームがあれば、創部以来その驚異的なスピードで強豪としての地位を確実なものとしようとしている東京国際大学。

大学という「営業機関」が生き馬の目を抜く生存競争にさらされている現代において、その存在の象徴にもなり得る「大学体育会スポーツ」の在り方はここ数年で大きく様変わりしてきている印象を漠然と持ってはいたが、私自身が大学生であった時代以来、実際にその現場に行くことはなかった。

「国士舘大学の時代」から四半世紀の時を経て

当時は国士舘大学が非常に強い時代で、高校サッカーのスター選手たちの成長した姿を西が丘で見ることが楽しみでもあったが、それと同時にベンチにも入れない大勢のサッカー部員たちが繰り広げる応援合戦が見られるのも魅力のひとつであった。特に前出の国士舘大学サッカー部員によるコミカルで躍動感のある応援スタイルが作り出す独特な西が丘のムードは今でも鮮明に思い出すことが出来る。

この日私は龍ヶ崎で行われた関東サッカーリーグ「流経大FC対TOKYO UNITED FC戦」を見てからの西が丘移動となったため、2試合行われたうちの1試合のみを観戦するにとどまったが、かつて自分が大学生であった時代に感じていた西が丘のムードが確かにそこに残ってもいた。しかし、それとは相反するようではあるが四半世紀という時を経たことでまるで違った世界がそこにあったような気もする。何とも不思議な心情であった。

開幕節「流通経済大学対専修大学」

対戦カードは昨年のインカレ覇者流通経済大学対専修大学。

専修大学は私が学生の頃は東京都大学リーグの1部にいたはずだが、現在は神奈川県協会の所属となっている。流通経済大学に至ってはその存在すら当時の私は知らなかった。

試合の流れは劇的であった。

個々の選手のポテンシャル、チーム自体の立ち位置、そうした背景において専修大学を凌駕する流通経済大学が前半幾度も決定的な場面を創出し、専修大GKの好守やゴールポストに嫌われたものの前半のうちにきっちりと先制ゴールを挙げ、後半も勢いそのままに相手を押し切るかに見えた。

しかし後半が始まると形成が逆転、専修大学があっさりと2点を獲り逆転すると、最後まで流通経済大学にチャンスらしいチャンスをつくらせないまま、見事な開幕戦勝利を遂げた。

こうした試合展開がいかにも学生スポーツらしいと言ってしまえばそうなのだが、あらゆるサッカーリーグがそうであるように、そこで戦うチームの間に存在する「差」はイメージするよりもずっと小さい。本当に些細な現象でその勝敗が決したり、得点上で大差がついてしまうことは本当によくあることだと今さらながら実感することが多くなった。

恐らくは、それを選手達は良く分かっている。

「しっかりと準備して勝利出来るように全力で向かっていきます」

選手達が発するこんなありきたりなコメントも、実際にはその心情を正直に語っているだけであるのかも知れない。もちろん、そこにも多少は個性を出せよ。とは思ってしまうが。

西が丘に感じたその眩さ

試合は非常にドラマティックな展開で見どころの多い好ゲームであったが、それと同じかそれ以上に強く私の心に残ったのは、西が丘全体を包んでいた非常に明るいムードだ。

先に昔の国士舘大学サッカー部のコミカルな応援スタイルについて触れたが、現代においてもその伝統はつづいている様に感じた。

あの時と違うのは、その応援がJリーグサポーターが歌うチャントに倣っているということくらいで、基本的にゴール裏で大騒ぎしている「サッカー部員」たちは総じて陽気だ。

また、大会運営自体をほとんどが学連に所属する学生たちが行っているので、非常にフットワークが軽く爽やかだ。

スタジアムから出た大量のゴミをゴミ集積場に運んでいる学生たちが、互いに仲間を笑わせようとしながら大騒ぎでゴミの分別をしている姿を見た時には、Jリーグや他のスポーツイベントでは感じられないような「その瞬間を楽しむ」ことの出来る若さに対する嫉妬心すら覚えてしまった。

学生スポーツという、そこに関わる人が猛スピードで新陳代謝していく世界の中で、そこでしか感じることが出来ない魅力の根本は、案外こうした嫉妬するほどにキラキラした彼らの姿自体にあるのかも知れない。

大学サッカー出身のJリーガーが再びその力を見せつけだしているとも言われる昨今。そこにあるサッカーの質の高さだけでなく、その空間にいることで感じることの出来る眩さ。

いつの間にか私は大学生を「眩い」と感じるような齢になっていたのか。

2017年9月から、私が開設しているブログがあります。

ブログタイトルは「ラーテル46.net」

こちらのブログでは主に、私が最近妙に熱心に応援し始めた「柏レイソル」についての内容を多く記事にしています。

まだ始めたばかりのブログではありますが、よろしければ、「ラーテル46.net」も併せてお楽しみください。

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