【「集客もサポーターの役割」を正確に捉えればその重要性が理解できる】
というタイトルの前編において、私は皆さんにひとつの投げかけをさせていただいた。
「集客もサポーターの役割」を正確に捉えればその重要性が理解できる【前編】はこちらから!
あなたはJリーグをこの先もずっと楽しんでいきたいですか?
Jリーグにとって最も重要かつ、唯一といってもいい哲学「永続性」について、それが何故なのか、どうして重要であるのか、そうした根本の部分について私なりの考えを書いてきた。
そして、現状のJリーグに見られる光景が必ずしも「永続性」の担保されるような状況ではないこと、ちょっとしたきっかけで脆くも崩れさる可能性すら秘めていること、そうならない為に出来ることを突き詰めていけば、それが「観客動員力」に行きつくこと。
極論でいえば、日本サッカー界にとって最大の課題は「日本代表のW杯優勝」ではなく、日本中のあらゆるサッカー場を大勢の観客でいっぱいにすることなのだ。
スタジアムへの集客もJリーグサポーターの役割

そんな中「スタジアムへの集客もJリーグサポーターの役割」という言葉が生まれてきたのには、創設から四半世紀の間に育まれてきたJリーグスタジアムの在り方が強く影響していると私は思っている。
Jから生まれた「サポーター」という概念
「地域密着」「ホーム&アウェイ」といったサッカー先進国のサッカーリーグで見られる姿を手本として取り入れられたJリーグでは、それまでの日本プロスポーツ界には存在しなかった概念が次々と育ってきた。
「サポーター」という言葉はその象徴とも言えるだろう。
応援団でもファンでもなく「サポーター」
自分の好きなチームを決め、チームのユニフォームを身にまとい、サッカーを「見にいく」のではなく「応援しにいく」
「チームを応援することの楽しさ」がはっきりとした形で体現されたのは、Jリーグが作り出した素晴らしいスポーツ文化だといえる。(もちろん、プロ野球にも応援団は昔から存在していたが、現在のプロ野球に見られるような応援スタイルはJリーグに倣っている傾向も多分にあるといえる)
この感覚は俺たちにしか分からない

しかし、このJリーグのサポーター文化もその全てが万人に受け入れられるようなものであった訳ではないことをこれを読まれている方々も十分に理解されているであろう。
チームの成績が振るわなければ、猛烈な抗議姿勢をあらわにし、ヤジやブーイングだけでなくスタンドへ居座ったり、チームの移動バスの周囲を囲んだり、場合によってはスタンドにいながらも「応援拒否」の姿勢をとってみたり、これらは全て「チームを愛するからこそ」という崇高な思いがそうさせていると説明をされているが、得てしてこうしたサポーターの行為が世間に対して与えるイメージは良くないどころか、最悪だ。
彼らは毎週のようにスタジアムへ通い、チームが自分自身の一部であるかのような感覚を持ち、身を切る思いを以てこうした「過激行為」に転じてしまっているのだろうが、そしてこうも思っているのではないか。
「この感覚は俺たちにしか分からない」
確かにその日はじめてJリーグスタジアムへ来た人に「そんな思い」が理解出来るはずもないし、理解する必要もない。
集客もサポーターの役割の真意
「集客もサポーターの役割」
この言葉が指す意味は、何も新しい観客をスタジアムに連れて来いというものではない。
もちろん、自分が楽しんでいるものを身近な人にも共感して欲しいと、友人の分のチケットを購入してスタジアムへ誘ったことのある人も多いだろうし、誘われてスタジアムへ来たことがJリーグとの出会いであった方もいらっしゃるだろう。こうして人と人との繋がりで増えていくファンは大切だ。
しかし、Jリーグスタジアムは本来もっと「パブリック」な空間であるのだ。
テレビやネット配信される試合の映像を見たことで、スタジアムへ行こうと思う人が大勢いて欲しいし、スポーツ新聞やネットニュースで試合結果や順位を見たことでチームに興味を持ち、その週末にはスタジアムへ足が向く人もいて欲しい。
こうしてスタジアムへやってくる人達に対して「この感覚は俺たちにしか分からない」という姿勢がスタジアムに少しでも存在すれば、彼らは再びそこへ足を運ぼうとはきっと思わないだろう。

「集客もサポーターの役割」
この言葉の指す本質的な意味はその姿勢なのだ。
老若男女、多種多様な人々で一杯になるスタジアムは「この感覚は俺たちにしか分からない」といった排他的ともいえる姿勢がある場所には絶対に生まれない。
そして何よりもJリーグのスタジアムにおける「ゴール裏」は、その空間を演出する要素にもなっている。
Jリーグのスタジアムへ初めて来た人が最も驚くのは、その試合の内容などではなくゴール裏サポーターの迫力ある応援だとも言われている。
そんなゴール裏のサポーターが、両手を広げて自分を歓迎してくれている姿勢を取ってくれれば、彼はまたそこへ来ようときっと思うはずだし、そこで受けた感動を多くの人たちに伝えるだろう。
あなたはJリーグをこの先もずっと楽しんでいきたいですか?
楽しんでいきたいのであれば、決して排他的になってはいけない。多くの人々が新たにスタジアムへやってくる、それを歓迎する姿勢を持つことで「集客もサポーターの役割」の一端を担う覚悟が必要なのだ。
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こちらのブログでは主に、私が最近妙に熱心に応援し始めた「柏レイソル」についての内容を多く記事にしています。