俳優の大杉漣さんが急死されたニュースは、66歳というその若さと、映画、ドラマ、バラエティと多岐に渡る芸能活動をまさに熟年のベテランの味を以て精力的に取り組まれている姿が私たちが日々届けられていたことからも大きな衝撃となって伝わった。
詳細や死因などは分からないものの、これまでに公開されている情報によると、ドラマ撮影のロケ先で宿泊したホテルで身体に異変が起こり、仲間のサポートによって救急へ駆け込んだものの、そのまま帰らぬ人となってしまったそうだ。
長く日の当たる場所と縁のなかった俳優は、いつしか「名脇役」として日本芸能界に欠かせない存在となっていた。北野映画でのシリアスな役柄から、思わず笑ってしまうようなコミカルな役柄まで、その演じる個性は多岐に渡り、最近では人気バラエティ番組にも引っ張りだこで、非常に人間臭さを感じさせる嫌味のない俳優だったと思う。
大杉漣 ヴォルティスサポーターとしての姿
サッカー観戦する大杉漣さん、かっこいいから見て。 pic.twitter.com/DfBN7agpkF
— marie (@izakayamarichan) February 21, 2018
そんな大杉漣さんは、自身がサッカー少年だったこともあって、故郷徳島を本拠地とする徳島ヴォルティスのサポーターでもあった。
誰もがその顔を知るような有名俳優でありながら、多くのサポーター達同様にガラガラのスタンドの片隅で熱心にヴォルティスの試合を観戦している姿が、日本のあらゆるスタジアムで目撃されていた。
いつしかJリーグファン・サポーターの間では、そんな大杉漣さんの姿はリスペクトの対象となっていった気がする。
有名芸能人にありがちな、スタジアムでの「異物感」を微塵も感じさせず、世間的には全く注目をされていないような対戦カードであっても突如としてその姿をあらわし「まさか、大杉漣がこんなところに来るわけがないでしょ?」といった反応をしたJリーグファンも多かったように、自身が徳島ヴォルティスを応援することを声高に主張することもなく、多くのサッカー好き芸能人がそうであるように、チームや選手とも過度に密接な関係になっている様子も見せない。
スタジアムへ集まる多くのJリーグファン・サポーターにとって、大杉漣は自分たちと同じJリーグサポーターであって、その職業がたまたま俳優であり、たまたま名脇役として名高い人であっただけ。こうした思いから、大杉漣さんに強いシンパシーを覚える人々も相当に多かったようだ。
大杉漣さんを追悼するツイートで溢れるタイムライン
大杉漣さんの突然の訃報が発表されると、私のTwitterタイムライン上は亡き大杉漣さんを追悼するツイートで溢れた。
あまりに突然の死。もう少しで漣さんもきっと楽しみにしていたJリーグが開幕するのに。
ご本人の無念を代弁するかのようなツイートは治まる様子をなかなか見せず、改めてJリーグファン・サポーターにとって、大杉漣という自分たちの「理解者」を失った悲しみが強く感じられた。
大杉漣さんが応援していた徳島ヴォルティスが公式に「開幕戦において選手が喪章をつけてプレーすること」「試合前に大杉漣さんの追悼を込めて黙祷を行うこと」を発表した。
Jリーグサポーターの中には、週末に開幕するJリーグの全試合で何らかのセレモニーを行うべきだと、Jリーグに対して働きかける動きもあったようだ。
しかし、私はそうした大掛かりなセレモニーを大杉漣さんは望んでいないようにも思う。
「親愛なるオヤジ」との突然の別れ
こうなったら大杉漣さんの夢を受け継ぎ、今後あの世へ旅立った時に土産話として報告できるよう、手間を惜しまないサポーター活動を謳歌していかないと…! pic.twitter.com/7jXz7jGPcV
— ぷれすと (@Presto0255) February 21, 2018
大杉漣さんは日本人であれば誰もが知るような有名人であり、その気になればヴォルティスはもちろん、日本代表チームの試合であってもJFA側がVIP待遇でスタジアムの中でも最高の席を常に提供してもおかしくないような立場にあった人でもある。
そんな立場にありながら、他のサポーターと同じように自分でチケットを買い、決して条件が良いとは言えないサポーター席でJリーグを楽しむことを選んだ人なのだ。
もしも、週末に行われる全ての試合で黙祷が行われ、選手たちが全員喪章をつけるようなことになれば、天国にいる漣さんが申し訳なさそうな表情をしながらすっかり恐縮してしまって試合を十分に楽しめないかも知れない。
こうしたセレモニーはヴォルティス徳島だけがしてこそ意義深いものになると私は思うし、愛するヴォルティスのする事であれば、漣さんも甘んじて受け入れてくれるだろう。
しかし、Jリーグファン・サポーターは、突然にして「親愛なるオヤジ」を失ってしまった。
「親愛なるオヤジ」大杉漣さんは、こんな言葉をしたためていた。
ぼくの夢は日本全国でのサッカー観戦とスタグルの食べ歩き!
そこで味わう”至福のひととき„
手間を惜しむな!!
私たちも”至福のひととき„を味わうために手間を惜しんではいけない。
最後に
「親愛なるオヤジ」大杉漣さん あなたが羨むような日本サッカー界を私たちは作っていきます。
心から哀悼の意を表します。
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2017年9月から、私が開設しているブログがあります。
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こちらのブログでは主に、私が最近妙に熱心に応援し始めた「柏レイソル」についての内容を多く記事にしています。