「地獄のリーグへようこそ」関東サッカーリーグ1部【栃木ウーヴァのド派手な補強】

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2018シーズンの関東サッカーリーグ1部は「地獄のリーグ」

日頃Jリーグや、欧州リーグなどがその関心の中心となっているサッカーファンにとっては、ほとんどピンと来ない話ではあるだろうが、アマチュア最高峰の全国リーグ「JFL」の下位リーグとして位置づけられている全国の8つの地域リーグ(北海道・東北・関東・東海・北信越・関西・四国・中国・九州)の中で、今季の関東リーグ1部に対しての注目度が俄然高くなっている。

その理由ははっきりしている。

JFLチームと戦力的にも遜色のないチームが、何の因果か群雄割拠する形で顔を揃えてしまったのだ。

 

「地獄のリーグ」その顔触れは?

地域リーグのチームがJFLに昇格を果たす為にはいくつかの関門があるが、4月に開幕するリーグ戦において最低でも3位までに入れなければ、その可能性はほとんど消滅するといってもいい。

2018シーズンの関東リーグ1部が「地獄のリーグ」と噂されているのは、この最低ラインである「3位確保」でさえ、どのチームにとっても決して簡単な仕事であるとは言えない。そんな緊張感に満ちた状況が、コミュサカファン・サポーターを大いに高揚させているからであろう。

このブログでもこれまでに「地獄のリーグ」関東サッカーリーグ1部についての記事を書いてきたが、2018シーズンの関東サッカーリーグ1部の顔触れを改めて簡単に説明しておこう。

  1. ブリオベッカ浦安(千葉県浦安市)昨季JFL15位(降格)
  2. 栃木ウーヴァFC(栃木県栃木市)昨季JFL16位(降格)
  3. VONDS市原FC(千葉県市原市)昨季優勝
  4. ジョイフル本田つくばFC(茨城県つくば市)昨季2位
  5. 東京ユナイテッドFC(文京区を中心とする都下23区)昨季3位
  6. 東京23フットボールクラブ(都下23区)昨季4位
  7. ヴェルフェたかはら那須(栃木県矢板市)昨季5位
  8. 流通経済大FC(茨城県龍ヶ崎市)昨季6位
  9. 横浜猛蹴フットボールクラブ(横浜市)昨季7位
  10. さいたまサッカークラブ(さいたま市)昨季8位

この一覧を見ていく中で避けて通れないのが、2018シーズンの関東サッカーリーグ1部には昨季JFLに所属していたチームが2つも降格してきているという事実だ。

JFLは全国規模のリーグであるため、降格チームが必ずしも関東地方のチームであるとは限らない。しかしながら、昨季のJFLで下位2チームとなったのは、ともに関東リーグ出身のチーム、ブリオベッカ浦安、栃木ウーヴァであった。

一気に2チームがJFLから降格してきたことで、昨季の関東サッカーリーグ1部の9位(日立ビルシステムサッカー部)10位(エリースフットボールクラブ東京)は無条件で2部に降格。

2部との入替戦に回った7位(横浜猛蹴)8位(さいたまSC)はともに2部の挑戦を撥ねのけ1部残留を果たした。

JFLからの降格チームが2つ入ってきたことで、結果的に10チームの実力が伯仲する状況となったのだ。

 

栃木ウーヴァ そのド派手な選手補強

こうした「地獄のリーグ」関東サッカーリーグ1部を勝ち抜くため、各チームの新体制、選手補強も活発になってきている。

中でもJFLから降格した栃木ウーヴァFCのド派手な選手補強が目立っている。

現時点で発表されている補強選手だけでも以下の陣容

レオジーニョ(Olaria Atlético Club(ブラジル)-Macaé Sports(ブラジル)-SC相模原-FCマルヤス岡崎(期限付き移籍)-SC相模原-FCマルヤス岡崎)出場歴:【J3リーグ】11試合2得点 / 【JFL】51試合/4得点 / 【天皇杯】4試合1得点

髙地系治(大宮東高校-イタペチニンダ(ブラジル)-サンベルナルド-ナショナルFC-東京ヴェルディ1969-沖縄かりゆしFC-FC琉球-サガン鳥栖-横浜FC-FC岐阜-テゲバジャーロ宮崎)出場歴:【J2リーグ】414試合51得点 / 【九州リーグ】18試合/3得点 / 【天皇杯】18試合2得点

大木暁(加平小SSS-東京ヴェルディジュニア-東京ヴェルディジュニアユース-東京ヴェルディユース-駒澤大学-東京ヴェルディ-AC長野パルセイロ(2017年より期限付き移籍))出場歴:【J2リーグ】14試合0得点【J3リーグ】1試合/0得点 / 【天皇杯】9試合0得点

若林涼太(壬生FCユナイテッド-大谷北FC-ヴェルディ小山SS-矢板中央高校-東海大学)

原田欽庸(成立学園高校-水戸ホーリーホック-栃木ウーヴァFC-V・ファーレン長崎-ツエーゲン金沢)出場歴:【J2リーグ】90試合0得点【J3リーグ】33試合/0得点

竹中公基(成立学園高校-東京ヴェルディ-浦安FC/ブリオベッカ浦安-栃木SC-ヴァンラーレ八戸FC)出場歴:【J2リーグ】2試合0得点【J3リーグ】9試合0得点 / 【JFL】39試合19得点 / 【天皇杯】3試合0得点

井澤惇(FC東京U-15深川-FC東京U-18-ヴァンフォーレ甲府-カターレ富山-徳島ヴォルティス)出場歴:【J1リーグ】24試合2得点【J2リーグ】70試合4得点 / 【天皇杯】8試合0得点

津田琢磨(久喜東中学校-花咲徳栄高校-帝京大学-ヴァンフォーレ甲府-愛媛FC-ヴァンフォーレ甲府)出場歴:【J1リーグ】74試合2得点【J2リーグ】118試合6得点 / 【カップ戦】15試合0得点 / 【天皇杯】16試合0得点

守田創(コスモスSC-アリアンサ熊本FC-サガン鳥栖U-18-サガン鳥栖-グルージャ盛岡)出場歴::【J2リーグ】1試合0得点【J3リーグ】94試合/2得点 / 【天皇杯】3試合0得点

山村佑樹(四谷FC-FC東京U-15-FC東京U-15深川-FC東京U-18-明治大-水戸ホーリーホック)出場歴:【J2リーグ】102試合11得点 / 【天皇杯】8試合2得点

村田翔(キンダー善光SC-FC東京U-15-FC東京U-18-中央大-水戸ホーリーホック-浦安SC/ブリオベッカ浦安-ザスパクサツ群馬)出場歴:【J2リーグ】76試合1得点 /【JFL】30試合0得点 / 【天皇杯】7試合0得点

補強選手はほとんどが元Jリーガー

驚くことに、新加入選手のほとんどが元Jリーガー。そしてその中には井澤淳、津田琢磨といったJ1でのプレー経験も豊富な選手まで含まれているのだ。もはやJFLを経験したくらいの選手では物足りないといった勢いである。

これが、実質「5部」にあたる関東サッカーリーグ1部を戦うチームのメンバーだとは信じることが出来ないような面々である。

現段階で簡単な比較は出来ないかも知れないが、栃木ウーヴァと同じくJFLからの降格チームであるブリオベッカ浦安の新加入選手情報を見ても、J3のFC琉球から韓国人選手を1人期限付き移籍で獲得している以外は、JFL、あるいは関東リーグを含む地域リーグからの獲得選手がその多くを占めているのが実情。

かつて川崎フロンターレで活躍したブラジル人選手、レナチーニョを擁し、清水エスパルスに天皇杯優勝をもたらせたゼムノビッチが指揮を執り、あの祖母井秀隆氏がGMとなったVONDS市原に感じた「反則感」も、栃木ウーヴァのこの選手補強のインパクトの前には霞んでしまいそうだ。

「栃木ウーヴァ(J5)を倒すのは誰だ?!」

ただし、この栃木ウーヴァの大補強を「反則だ!」と言ってしまうのはあまりにつまらない。

むしろ、そんな栃木ウーヴァに他のチームは全力でぶつかっていって欲しいし、リーグ内でのちょっとした「ジャイアントキリング」が毎節見られるかと思うと、いちサッカーファンとしては、更に関東リーグへの興味が強くなっていく。

リーグへの関心を集めるためには、どれだけ多くの「見どころ」を提供出来るのかが最も重要だ。そしてその「見どころ」はなるべくなら多くの説明が不要な分かりやすいものであるべき。

さしづめ、私が今回提供する「見どころ」としては

「栃木ウーヴァ(J5)を倒すのは誰だ?!」

といった所だろうか。

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2017年9月から、私が開設しているブログがあります。

ブログタイトルは「ラーテル46.net」

こちらのブログでは主に、私が最近妙に熱心に応援し始めた「柏レイソル」についての内容を多く記事にしています。

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