2018新体制発表 ザスパ「SOS」が多くのサッカーファンの心に刺さった理由

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ザスパクサツ群馬が2018シーズンに向けた経営陣の新体制を発表した。

正田醤油スタジアムのゴール裏に掲げられた「SOS」という衝撃的な横断幕は、草津温泉を出自とするこのクラブがこれまで歩んできた苦難と、そこから生み出された深い闇とが一気に露呈する事態につながった。

 

 

tonan前橋との「選手ロンダリング」

群馬県サッカー協会の要職につき、前橋サッカー界でも絶大な力を持つ前GM菅原宏によって、ザスパクサツ群馬というクラブが消滅させられてしまうのではないか。

この騒動をここまで大きくしたのは、ファン・サポーターによるそうした不安感が頂点に達したからではないかと私はとらえている。

特に自身が代表を務める関東リーグ所属のtonan前橋や国体群馬県代表チームとの間で繰り返された「選手ロンダリング」については、カテゴリーこそ違えど同一人物が「Jリーグ」を志向するクラブのトップとして君臨することへの背徳感も去ることながら、見方によってはザスパを差し置いてでも図南クラブの成長を促すかのような印象も与えていた。

結果的に菅原宏はGMを辞職し、「子飼い」と揶揄された都丸晃も辞任した。そして来季に向けた新しい体制が発表されたわけだが、その陣容をみても「前橋サッカー界」との強いつながりは払拭されてはいない。

菅原宏の後任GMは発表されていないが、クラブ社長には元前橋商業高校監督の奈良知彦が就任。強化本部長や監督については群馬県外からの人材が登用されることとなったが、件のtonan前橋(前身図南クラブ)創始者でもある奈良知彦の社長就任には、少なからず不安を覚えるファン・サポーターもいるのではなかろうか。

 

2018シーズンに掲げる3つの方針

こうして発表されたザスパ経営陣の新体制。

その席では、大きな騒動となったクラブの状況鑑み、いくつかの目標がスローガンのように発せられた。

奈良新社長は「三つの方針」として「団結の力」「信頼の笑顔」「J2復活」を挙げた。

そして「人生最後の大勝負。団結と笑顔があれば1年でJ2に戻れると信じている」とコメントした。

長くJ2を居所としてきたクラブにとってJ2へ戻ることは「昇格」ではなく「復活」の意味を持っているのだろう。この言葉に共鳴したファンも少なくはなかったはずだ。

そして他の2つの方針「団結の力」「信頼の笑顔」についても、クラブに対して度重なる批判を浴びせてきたファン・サポーターに対してのメッセージと取ることも出来る。

 

「SOS」が多くのサッカーファンの心に刺さった理由

しかしながら、2018シーズンのザスパに求められているのは、そんな「甘い言葉」では済まされない根深いものであるようにも感じる。

中でもtonan前橋との関係をどのようにしていくのか、完全に切り離すのか、2017シーズンのようにザスパの選手がプレーする「場」のひとつとして継続していくのか、ここについてはシーズン前にしっかりと説明をするべきだ。

関東リーグ1部横浜猛蹴との入替戦に敗れたtonan前橋は、2018シーズンも関東リーグ2部が戦いの場となる。しかしながら2017シーズンのようにザスパの選手を「ロンダリング」しなければ、このカテゴリーを維持するので精一杯だろう。

Jリーグクラブとは比較にならないだろうが、tonan前橋にもファンやサポーターは存在する。彼らも「Jリーグを目指す」クラブとして必死に戦っているのだ。

菅原宏がザスパを離れ、完全に前橋サッカー界、tonan前橋の人間となったことで、もしかすると2017シーズン以上に両チーム間での「選手ロンダリング」は横行するかも知れない。しかし仮にそうであったとしても、それによって双方が何を目指していくことになるのか、明確にしていかない限り、2017シーズンの噴出したような騒動は必ず繰り返される。

「J2復活」などという甘い言葉に踊らされてはいけない。

ザスパサポーターによる「SOS」が多くの人の心に刺さったのは、ザスパがJ2で負け続けたからではない。クラブの存在意義を脅かされていた彼らに多くのサッカーファンが共鳴したからだ。

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