ロック総統 「昇格をコンテンツにしてはいけない」私なりの解釈

コラム
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「昇格をコンテンツにしてはいけない」

これは錦糸町フットボール義勇軍、ロック総統が繰り返し発信している哲学のひとつだ。

 

チームの昇降格はJリーグの大きな興味

2017シーズンのJリーグでも当然のようにカテゴリーの昇降格についての話題は大きく取り上げられ、プロ野球には存在しないこの仕組みはJリーグを見る上での大きな興味のひとつとなっていることは疑いようのない事実であり、Jリーグが常に「新鮮」なものであり続ける上で、リーグがそこに属するチームの実力に応じたカテゴリーに分けられていること自体に問題があるわけではない。

しかし、チームを支えるファン・サポーターに対し、あるいはスポンサーに対しても、彼らの熱を一層強くする「道具」として「昇格」だけを殊更に強く押し出すことが、必ずしも正しい手法ではないという風に私は理解している。

 

J1へ昇格して得られるものは

 

J2にいたクラブがJ1へ昇格すれば、観客動員が増えると考えるのは当然かも知れない。

J1へ昇格すれば「おらが街」に日本サッカー界きっての名選手たちが毎回のように遠征してくることになり、そうした「スター選手」と我がチームが戦う姿を見たい。これはファンやサポーターの素直な気持ちであろう。

そして浦和レッズや鹿島アントラーズといった日本の誰もがその名を知る「スター軍団」が来るともなれば、それまで全くスタジアムへ行くことがなかったようなファン層の取り込みにも成功するかも知れない。

Jリーグクラブライセンスの定める規定の中でも最もハードルが高いとされるスタジアム規定が、その収容人数によって段階分けされているのも、総じてカテゴリーを上げていくことが観客増につながっていくという観念に基づいてのものである。

こう書いていくと、下位カテゴリーで戦うJクラブ、あるいはJリーグを目指すクラブにとって「昇格」こそが最も明確で、誰もが共有し得る具体的な目標であるように感じても当然であろう。

 

「消化試合」を楽しめるのか

しかし、本当に必要なのは「昇格したあと」にクラブをどうしていきたいのか。はたまた「昇格出来なかったあと」にクラブの熱をどう維持していくのか。こうした大局的なものの見方であろう。

大企業による後ろ盾のない地方クラブや、そもそもの成り立ちが市民クラブからスタートしている土着性の高いクラブにとって、そのクラブが地域にとってどういう存在であるべきなのか、そしてそれをどうやって「継続」していくのか。こうしたクラブ哲学の醸造こそにクラブ指針を示す上で最大の価値を置いていくことが最も重要であって「カテゴリーの昇格」は1つの要素に過ぎない。

地域リーグからJFL、そしてJ3へと順調にカテゴリーを上げてきたクラブでも「昇格」だけをそのクラブの持つ最大の「売り物」にしていれば、いずれは限界がやってくる。

もちろんこの先、莫大な資金力をもった後参クラブが瞬く間に日本一となる日も来るかも知れない。しかし、ほとんどの地方クラブにそんな芸当は不可能に近いし、仮に運よくJ1の舞台に上がれたとしても、その舞台に長く居続けるのには昇格してきた時以上のエネルギーが必要なのだ。

極論になるが「昇格」だけを売り物として商売をすれば、昇格が不可能になった段階で、そのシーズンの残り試合は売り物ではなくなってしまう。

しかしクラブが真剣に考えるべきことは、たとえ「消化試合」であってもスタジアムへ行こうと思わせるような魅力が自分たちのチームにあるのか?ということではないだろうか。

これはチームを支えるファン・サポーターにしても同じことが言える。

「消化試合」であっても「楽しむ覚悟」がファン・サポーターの間にしっかりと育まれているのか。

サッカーは勝負事。勝つときもあれば負けるときもある。

それが分かっていながら、何故「勝利」にしか価値を見いだすことが出来ないのだろう。

 

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