錦糸町フットボール義勇軍を「食わず嫌い」はもったいない

コラム
Pocket
このエントリーをはてなブックマークに追加

錦糸町フットボール義勇軍が出版した「KFG蹴球文化論」はAmazonでは販売されていない。

中でも「(壱)~革命蜂起編~」については、大元の錦糸町フットボール義勇軍WEBサイトですら既にSOLDOUTになっており、どうしたものかと思っていたが、Twitterタイムライン上で偶然にも見つけた在庫情報で「(壱)~(参)」の3冊を一気に古本で購入することが出来た。

ロック総統をはじめとする錦糸町フットボール義勇軍(以下KFG)の活動資金には一銭の貢献も出来ず、若干の心苦しさはあるものの、ここは彼らの行動哲学をより深く理解し発信するということで了承を願いたい。

サッカー界に抱いた違和感の「種」

私はこれまでにもこのブログで、ロック総統やKFGがどのような考えをもって日本のサッカー界にこれまで対峙してきたか、主にPodcastで配信されている「錦糸町フットボール義勇軍」から得た情報をもとに触れてきた。

サッカー界における「日本代表至上主義」やJリーグのスタジアムで見られるサポーターの行動、「プロ」であるJ3クラブのガラガラなスタジアム。そうした現象に少なからず違和感を覚えていた私にとって、KFGが訴える言葉のひとつひとつから、私が抱いた違和感の「種」が何なのか、それが頭の中ですぅーっと整理されていくような快感を覚えた。

 

「今そこにあるサッカーを愛せ」

https://twitter.com/j_soccer/status/593681356963581952

 

と、ここまで書いてみたが、ロック総統やKFGを知らない人たちにとっては、私が何を言おうとしているのか、皆目見当がつかないであろう。

「今そこにあるサッカーを愛せ」

これはロック総統が唱えるKFGの礎ともなっている言葉だ。

私はこの言葉の意味するところは「サッカーを楽しみ愛す上で、チームが属しているカテゴリーは関係がない」そういったニュアンスで受け取っていた。

そして、そこには「現状を受け入れろ」という意味も込められていると考えた。

サポーター達が自チーム選手へ口汚いヤジを飛ばしたり、連敗した際などに見られるスタジアム居残り、選手バスの囲い込み、相手チームサポーターとの小競り合い、そうした行動すべてに「出来の悪い寸劇」を見せられているような不快感を持っていた。

気持ちは分からないではない。しかし、実際にこのような行動をとっているサポーター達も、ヤジを飛ばしたからといって、スタジアムに居残ったからといって、選手バスを囲い込んだからといって「何かを変えられる」とは思っていないのではないか。(そういった意味ではザスパサポーターの「SOS」はサッカー界全体に問題提議したという面で秀逸だった)

そこに存在するのは、日常生活では達成出来ないような「自己表現」であり、この場合はそれが「怒り」の方向性をもって発散されているに過ぎない。

言って見れば、非常に虚しいこうした「やり取り」は不要であり、現状を受け入れ、そこにあるサッカーを愛する。

「今そこにあるサッカーを愛せ」という言葉から私はそういった意味だけを受け取っていた。

 

KFGは日本のフットボールカルチャーを憂う

 

しかしながら、手にした「KFG蹴球文化論」を読んでみると、私のこれまでの解釈は正確ではないと感じた。

Podcastで配信されている「錦糸町フットボール義勇軍」は毎回こんな語りからスタートする。

「2014年春 日本のフットボールカルチャーを憂い、人知れず立ち上がった2人の革命戦士。ここは東京錦糸町の地下アジト 今宵も肩寄せ合って傷を舐めあう 我らは非力なレジスタンス集団 その名も錦糸町フットボール義勇軍」

私は何度となく聴いたこの文句を聞き流してしまっていたようだ。

ロック総統は「日本のフットボールカルチャーを憂い」ているのだ。

Jリーグスタート以降、10だったJリーグクラブは50にまで増え、日本中がサッカーと触れ合える環境になった。しかし、そうした環境が延々にもたらされると考えるのは大きな間違い。そして地域にJリーグクラブが出現したことが、地域サッカー界に必ずしもプラスとなっているケースばかりではない。

前述した「サポーターによる怒りの感情発散」が、如何にしてそのチームやクラブを衰退させていくのか。

初めてスタジアムに来た観客はどんどん離れて行き、場合によってはクラブを支援してきたスポンサーまでもが離れていく。サポーターが「チームのため」と思って行っていることが、実は全くチームのためになっていないどころか、むしろ衰退の道へと足を引っ張っているのかも知れないのだ。

 

「食わず嫌い」は勿体ない

 

そしてその「憂い」は何も「サポーターによる怒りの感情発散」さえしなければ、杞憂に終わるというものではない。

KFGがいうところの「Jリーグ原理主義」に多くのクラブとらわれている間は、常に「サッカー界の衰退」の危険性をはらんでいると言っていい。

ロック総統の哲学は多くの「Jリーグ原理主義者」からすれば、自らの哲学を完全否定されているも同然であり、それだけに反感を買い敵となってしまうファン・サポーター層も多いだろう。

しかし、ロック総統、KFGの哲学は「日本のフットボールカルチャーを憂い」という言葉が全てにおいて根本にあるはずだ。

ロック総統はあるサポーターにとっては時に聞きたくないような言葉を発するが、同時にあらゆるサポーターの力も信じている。

その語気からは「日本のフットボールカルチャーを救うのはサポーターだ」と言っているように私は感じる。

総統のその風貌や「革命」といった単語から、錦糸町フットボール義勇軍に対して抵抗を覚える人も多いだろう。しかし彼らの主張にはサッカーへの愛が溢れている。

「食わず嫌い」は勿体ない。

 

関連記事

 

よろしければこちらも!

日頃あまり人の目に触れることの多くない下位カテゴリーの試合画像を中心に、私が試合会場などで撮影した画像をまとめたPHOTO GALLERYです。

 

私が撮影したJ.LEAGUEのフォトギャラリーです。基本的にJ2リーグ、J3リーグのみをまとめてあります。

 

首都圏、関東圏を中心にJリーグから都県リーグまでの試合日程を記したカレンダーを作成しました。是非とも現地観戦のご参考に!

2017年9月から、私が開設しているブログがあります。

ブログタイトルは「ラーテル46.net」

こちらのブログでは主に、私が最近妙に熱心に応援し始めた「柏レイソル」についての内容を多く記事にしています。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で