「持たざるクラブ」ザスパクサツ群馬と鹿児島ユナイテッドFCのケース

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前回はJリーグへの外資参入について、それを望んでいないとされる「持たざる」クラブはどうすればいいのかについての記事を書いた。

「持たざる」クラブとは、いわゆる「オリジナル10」のように日本有数の大企業からの資金支援を受けるクラブとは対極にある、政令指定都市ではない地方都市を本拠地とするクラブや、市民クラブとしてスタートしているクラブなどを指している。

「持たざるクラブ」ザスパクサツ群馬騒動

2017シーズンにGMによる様々な問題行動が指摘され、ホームスタジアムのゴール裏「SOS」という衝撃的な横断幕がサポーター達によって掲げられたザスパクサツ群馬なども、この「持たざるクラブ」という事ができよう。

ザスパクサツ群馬は、県北西部に位置する草津温泉でクラブとしてのスタートを切り、チーム力をつけ徐々にカテゴリーを上げていく中で、J2リーグへの参入の夢こそ叶ったが、その地位を継続していく為には、県の中心である前橋の力が不可欠となっていった。

その流れの中で、クラブ名も「ザスパ草津」から「ザスパクサツ群馬」へと変わり、草津町だけでなく、前橋を中心とする群馬県全域もホームタウンになった。

こうした背景から、ザスパ草津は前橋市のサッカー界と合併したクラブという事も出来る。

先日、前橋市の「地域貢献プロスポーツ支援事業」が2018年度から見直され、ザスパクサツ群馬がこれまで受けていた事業支援金も廃止されることが明らかになった。

この事業支援金自体は決して大きな予算ではない。年の予算105万円をザスパをはじめ4つのプロスポーツチームで分配している程度の微々たる予算でもある。

しかしながら、高崎と双璧と称される前橋は県庁所在地でもあり、県内で最も「ヒト・モノ・カネ」が集まる都市であることに変わりはない。

そして、これから先もザスパが存続して上で、あらゆる面で前橋に依存せざる得ないのは間違いのないことだ。

ただしそれは、『ザスパが今後も「Jリーグ」で戦うのであれば』という枕詞がつく。

「持たざるクラブ」の統合 鹿児島ユナイテッドFC

Jリーグを目指すクラブの中には、主にその経済的理由から2つのクラブが合併しているケースも多い。J3の鹿児島ユナイテッドFCは、鹿児島教員を前身とするヴォルカ鹿児島と、鹿屋体育大学サッカー部の学生が主体となって創設されたFC KAGOSHIMAがJリーグからの指導により2014年に統合したクラブだ。

2つのクラブは共にJリーグを目指すクラブとして、九州リーグでも優勝争いをするような関係にあった。しかしながら、それぞれのクラブが独立した形でJリーグ準加盟申請が現実的には難しく、2012年には一度「破談」となった統合への動きが加速した。

結果的に2つのクラブが統合した鹿児島ユナイテッドFCは2017年にJ2クラブライセンスも交付され、「J1を目指すクラブ」としての道を順調に進んでいるよう見えるが、依然として「専用練習場」もなく、ホームスタジアムもJ2規定をやっとクリアするレベルの陸上競技場であることなど、ほとんどのJ3クラブが直面している高い壁「ハード面」については、決してその道が平坦であるとは言えない。

2つのクラブが自らのアイデンテティを一旦は端におき、「鹿児島」の総力をかけたとしても、Jリーグの壁は乗り越えるのが不可能に見えるほど高いのだ。

Jリーグを目指して憤死したクラブの骨を決してJリーグは拾ってはくれない

Jリーグを目指すクラブや、今現在Jリーグに所属していながら更なる高みを目指すクラブが、そこにどういった意義を見いだしているのか、これはクラブの数だけ哲学が存在して然るべきだ。

しかし、Jリーグを目指すことによって払う代償が、それぞれのクラブが創設した時の「強い思い」や「理想像」を踏みにじるようなものである事も多いような気がする。

サッカーチームがそうであるように、サッカークラブも「生き物」であり、その状況状況によって形を変えていかざる得ない側面もあるだろう。

ただし、その「生き物」としての変化が「クラブの死」であるのは、あまりにも寂しい話だ。

Jリーグを目指して憤死したクラブの骨を決してJリーグは拾ってはくれない。

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こちらのブログでは主に、私が最近妙に熱心に応援し始めた「柏レイソル」についての内容を多く記事にしています。

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