浦和レッズの今季営業売上が過去最高の80億円に達する見込みであるという。
J1クラブの平均営業売上は30億円とも言われる中、日本で最も知名度があり、その人気の高さも良く知られている浦和レッズだからこその数字と言えるだろう。
浦和レッズ 増えたスポンサー収入
【Jリーグ】クラブ規模ランキング(売上高)トップは…|みんなのサッカー情報掲示板
1.#浦和レッズ 66億600万円
2.#鹿島アントラーズ 55億8200万円
3.#ガンバ大阪 51億4600万円
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浦和レッズの1試合観客動員数は徐々に減少している。2017シーズンにおいてもチームのリーグ戦での不調もあり、その傾向には歯止めが効かなかった。それでもなお、営業売上で最高額をあげることが出来たのは、スポンサー収入が増額したからだと言われている。
ヴァンフォーレ甲府のホームスタジアム「山梨中銀スタジアム」では、乱立するスポンサーボードが話題になることも多いが、一説には中銀スタジアムのゴール裏に設置されている全てのスポンサーボードと埼玉スタジアムに常設されているスポンサーボード1枚の広告料は同じくらいの料金であるとも言われている。
地域として、甲府と浦和には経済規模の違いこそあれ、浦和レッズに多くの企業がスポンサー料を投じるのは「浦和レッズ」のブランド力が周知されているからに他ならない。
Jリーグクラブを発展させていく上で、その大前提となるのが運営資金であることは言うまでもない。オリジナル10と言われる大企業をバックボーンにした古参クラブであれば話は別だが、J1でも後進のクラブ、あるいは市民クラブとしてスタートしているクラブにとっては、スポンサー探しがクラブ存続の生命線にもなっている。Jリーグ50クラブの中には、さしたる産業もないような街を本拠地としているクラブもあり、現在そこかしこで噴出しているクラブ運営の問題の多くは、クラブ運営する上でスポンサー収入が得られていないことに端を発しているように思う。
Jリーグへの外資参入と英・プレミアリーグの実態
https://twitter.com/rysk8/status/853842349272715264
Jリーグ村井満チェアマンは、将来的にはJリーグへの外資参入を規制しないと明言している。
現在は、明確に規制、禁止されている外国資本がJリーグクラブへ参入してくれば、「Jリーグ」自体は一時的にでも確実に潤うことになるだろう。
世界で最も経済的な成功を見せている、英・プレミアリーグは2000年代前半から外資の参入が活発化し、リーグ自体の様相もすっかり変えてしまった。
ロシアの石油王アブラモビッチがチェルシーを買収し、ロンドンにありながら地味で目立たなかったチームをこの20年の間に世界トップクラブのチームへと変えた。
同じ街のライバルに、その成績も人気も知名度もあらゆる面で劣っていたマンチェスター・シティは中東マネーの参入で、2009年から世界中を驚かせるような大型補強を敢行し、現在ではリーグ屈指の強豪チームとして、ライバルであるマンチェスター・Uと並び称されるクラブへと変貌した。
現在プレミアリーグのトップと言われる、こうしたクラブの営業売上は500億~700億円。少なく見積もっても、J1リーグの20倍の経済規模になっている。
Jリーグ外資参入に異を唱えるのは?
テレグラフ紙「チェルシー、コンテとの契約延長に自信。監督とオーナーが会談へ。アブラモビッチは£200m(約284.4億円)を用いてコンテの計画を後押しすることに前向き。ただしクラブの方針を変える気はなし。オファー額はチェルシー監督史上最高となる年俸£9.6m(約13.6億円)」 pic.twitter.com/gcA68J4LSB
— Terry Komatsu (@terry_komatsu) June 20, 2017
Jリーグの外資参入については、参加クラブの承認さえ得られれば開始される段階にまで来ていると言われているが、この「規制緩和策」に異を唱えているのは、クラブ運営に苦しむ地方クラブだと言われている。
プレミアリーグや、現在の欧州サッカー市場を見れば明らかだが、外資参入を認め、クラブやリーグをグローバリズム化していくことによって「持つもの」「持たざるもの」の間での格差は確実に開いていく。
世界的に最も注目され、その人気も不動のものとしているヨーロッパチャンピオンズリーグを見ても、出場しているチームの顔触れにほとんど変化がない。特に欧州トップリーグと位置付けられているイングランド、ドイツ、スペイン、イタリアなどのリーグからは、毎年のように同じクラブが出場することになっている。
Jリーグへの外資参入に異を唱えるクラブにとって、外資規制のある現状ですらJリーグトップクラスと経済的な格差があるのに、外資が入ってくることによってその傾向が更に強まっていることを危惧しているのだろう。
こうした不安を地方クラブや市民クラブが持つのは当然だが、私はJリーグへの外資参入の流れは既にそれに抗うことが不可能な段階にまで来ているように思う。
「持たざる」クラブの進むべき道は?
では、そうした不安を持つクラブはどうすればいいのか。
そこでこそ重要なのは、クラブの存在意義を改めて認識し、それを社会全体に強く訴求していくことであると思う。逆に言えば、クラブに自信を持って発信出来るようなポリシーや哲学がないのであれば、そのクラブは少なくともJリーグでは存在していくことは出来ないのではないか。
どんなクラブにも、その創設には多くの人の強い「思い」がそこには存在したはずだ。
しかし、それが必ずしもJリーグの実情にあっていないのであれば、クラブの進む道を他に見つけるべきでもある。
Jリーグクラブだけが「おらが街」のサッカークラブだという「Jリーグ至上主義」で生きて行きたいのであれば、間違いなくリーグに経済的発展に影響を及ぼす外資参入に対し、少なくとも「格差が生まれる」ことを理由に反対するべきではない。
未来永劫、Jリーグが現在の形を保っているとも言えないのだから。
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