11月10日、14日に行われる日本代表のヨーロッパ遠征に際して、代表メンバーに本田圭祐、香川真司、岡崎慎司の3選手が選ばれなかったことが、未だに話題となっている。
もちろんこのビッグ3が、これまで日本代表チームにおいて果たしてきた役割が大きかった。
特に本田は2010年南アフリカ大会における日本代表の象徴ともいえる選手であるし、岡崎も本田同様に2大会連続してW杯本大会でゴールを決めている。
香川については、唯一出場した2014年ブラジル大会では大きな活躍を見せたとは言えないものの、ザッケローニ体制で挑み優勝したアジアカップで出色の活躍を見せたし、何しろブンデスリーガ2連覇を成し遂げたドルトムントの主力選手としてのイメージはあまりに鮮烈だった。
現役日本人選手の中で、彼らの実績に匹敵するのは長友佑都くらいであろう。
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最弱の日本代表から生まれたスター達
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「過去10年の日本代表を牽引してきた3人」といった表現も散見できるが、実際には彼らが日本代表の中心として確固たる地位を得たのは2010年南アフリカW杯以降であろう。
あの大会は結果としてグループリーグを2勝1敗で通過しベスト16という国外で行われたW杯における最高成績を日本代表は挙げ、一応は「成功したW杯」として日本人の記憶には刻まれている。
しかしながら、大会前のチームは「過去最弱の日本代表」と揶揄され、直前のテストマッチでもほとんど結果を出すことが出来ず、選手の起用法についてもなかなかその形が整わなかった。
本田圭祐が1トップとして配された本大会初戦のカメルーン戦も、半ばぶっつけ本番といった具合で、それまでチームの中心と考えられていた中村俊輔にはほぼ出番が与えられず、GKもほとんど代表での出場経験のなかった川島永嗣が起用された。
南アフリカの舞台での日本代表は日本中の誰もが想像しなかったような「超守備的」な戦いに徹し、攻撃面での期待をされたベテラン戦力は、その存在感を示すことなく大会が終わった。
超短期決戦だからこそ、ビッグ3に依存はできない
W杯での戦いというものは「超短期決戦」だ。
グループリーグでの3試合はおよそ10日ほどの時間の中で行われる。
仮に決勝トーナメントに残ったとしても、勝ち上がればそこに5日の延長がされるスケジュール。日本にとっては未踏のベスト8まで勝ち上がったとしても、合計で20日程度
通常のリーグ戦であれば、せいぜい2試合、多くても3試合が行われる程度の期間でしかないのだ。
もはや、サッカー選手としての活躍よりも、その言動やサイドビジネスについてなどで話題になることが増えてきている本田圭祐や、明らかに過去の輝きを失いもがく香川真司、圧倒的な得点力を誇っていたことが忘れ去られようとしている岡崎慎司が、2018年6月の10日間という限られた時間に自身最高のパフォーマンスを発揮できると考える方が不自然ではないだろうか。
熾烈な競争は攻撃的選手にとっての宿命
もちろん、今回代表に選ばれた選手達であっても、ビッグ3と同様、ロシアでの限られた時間に最高のプレーを出来るとは限らない。しかし、ひとつだけ言えるのは久保裕也然り、森岡亮太、大迫勇也も、長澤和輝も1年前のこの時期には日本代表にすら呼ばれるか分からない存在であったということだ。
大迫については2014年ブラジル大会にも出場しているが、彼が現在のように日本代表に欠かせないポストプレイヤーとなり得たのは、2016/17シーズンにおけるケルンでの活躍があったからであり、久保裕也にかんしては2017年になってから移籍したヘントで爆発的なゴールラッシュを見せたからである。森岡、長澤に至ってはこの数か月のパフォーマンスが評価されての代表選出といえだろう。
つまり、彼らは上り坂をいく選手たちなのだ。
そして、こうした特に熾烈な競争こそ、こと「攻撃的ポジション」にある選手たちにとって大きな宿命であるのではないだろうか。
スターだから活躍するのではなく、活躍するからスターなのだ
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— 日本サッカー協会 (@JFA) November 6, 2017
おりしも日本代表チームが来年のW杯で着用するユニフォームが発表された。
ユニフォームのデザインについては、毎回のことであるが、その賛否がネット上をにぎわしている。その結論はそのユニフォームをまとった日本代表が来年のロシアでどのような戦いを見せるかにかかっているともいえる。
強く魅力的なサッカーを見せるチームの選手が着ているからこそ、そのユニフォームの価値は高まり、多くの人が憧れの対象とする。
それと同様に、来年のロシアで素晴らしい活躍を見せることの出来た選手こそがスターなのだ。
スターは2014年ブラジル大会の時のように誕生しないかもしれないし、本田や香川が返り咲く可能性もあり得るだろう。
ただ、そんな過去のスターを凌駕するような選手が出現すれば、それはサッカーファンのみならず日本代表を応援する全ての人にとって最も歓迎すべき事態なのではなかろうか。
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