天皇杯準々決勝「川崎フロンターレ対柏レイソル戦」を視察したハリルホジッチ日本代表監督が伊東純也に興味を示す発言をしたらしい。
それとともに、中谷進之介、中山雄太という柏レイソルの若いセンターバックコンビについても言及するなど、W杯本大会に向けた日本人選手のスカウティングに余念がないようだ。
興味を示された伊東純也の方はといえば
「代表のことよりも、まずは次の試合。天皇杯では勝ったけど、リーグ戦も負けられない」
日刊スポーツより引用
と至ってクール。
現在Jリーグ上位争いの渦中にいる柏レイソルの選手として、これは偽らざる本心であろう。
日本代表選手という経歴がもたらせるもの
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伊東純也に限らず、日本代表に選出されてもおかしくない。とサッカーファンの間で話題となっている選手は少なくない。そして、そうした選手の名前がハルリホジッチ監督のコメントで出てくるとマスコミは一大ニュースとしてそれを報せる。
ただ、そうして名前が出てきた選手、過去に名前が出た選手は総じてこうした報道を冷静に受け止めている印象がある。もちろん日本代表に選出されればサッカー選手冥利に尽きるだろうし、実際にそうした実績は選手としての市場価値を確実に高めてくれる。
これはJリーガーの推定年俸の一覧を見れば明らかだが、「日本代表」という経歴を持っている選手の年俸は一様にワンランク高くなっている。現役日本代表が最も有利だが、過去に代表歴があるだけでも、選手としての収入はかなり変わってくるはずだ。
誰もかれもが「代表へのアピール」?
関西弁を操る“三重国籍”の21歳ハイチ代表MF…直接対決で日本代表入りアピールなるか – https://t.co/kley1pGw7C https://t.co/JqTcy9GQWe pic.twitter.com/McZEfu2zFc
— MARUI KEISUKE (@keisuke_marui) October 15, 2017
こうした事実は、一度でも代表に選出された経験のある選手であれば、実感として強く認識しているのであろう。積極的に「代表へアピール」と明言している選手の多くは代表歴があり、現在は当落線上にいるような選手である印象を覚える。
主だったところでは、ガンバ大阪の倉田秋が右足小指を骨折しているにもかかわらず、「代表へアピール」する為に練習も試合も休まないことを宣言した。などがそのいい例である。
しかし、本人の意思とは別に活躍をするたびにマスコミが「代表へアピール」とその選手があたかも日本代表に選出されるため懸命にプレーしているかのような報道をされている場合も散見される。
セレッソの杉本健勇、鹿島の金崎夢生などはそうした代表格だ。
彼らはリーグ戦で重要なゴールを挙げるたびに「代表へアピール」したことにされている。
海外に目を移しても、本田圭佑はヨーロッパからメキシコへとそのプレーする環境を大きく変えてまで、「代表へアピール」するために必死であるかのような扱いだ。
今年になってヨーロッパのクラブへ移籍した堂安律、鎌田大地あたりも「代表へアピール」する目的で海外挑戦しているかのような印象を与えている。
最も強引だと感じたのは、10月に日本代表と対戦したハイチ代表のザグリーエリボである。
現在、日本、アメリカ、ハイチと3重国籍を持っているエリボが「代表へアピール」しているというニュースには呆れてしまった。
日本サッカーも「日常イベント」へ転換して欲しい
実際、本人の口から「代表へアピール」といった言葉が多少でもあったケースもあるだろうが、日本の実力あるサッカー選手たちが全員「日本代表に入りたい」という思いだけで日々プレーしているであろうという前提に立ったマスコミ報道には疑問を感じる。
もちろん、W杯は国際的に見てもサッカー界の中でかなりプライオリティの高いコンペティションであることは疑いようがない。ただし、日本のサッカー界があたかもW杯の為に存在するかのような「日本代表至上主義的」報道には辟易する。
しかしこれは現在の日本サッカー界が段階的にでも脱していななくてはならない大きな課題「日本代表人気への依存体質」がある限り、続いていくのだろう。
日本で最も人気のあるサッカーチームは間違いなく「日本代表」である。
サッカー途上国にとって、全ての人が等しくアイデンテティを感じることが出来る対象ナショナルチームが、草創期に果たす役割は大きい。実際に日本サッカー界も、ドーハの悲劇、ジョホールバルの歓喜、そして日韓共催W杯と、W杯に挑戦する日本代表を通して発展してきたのは疑いようのない事実だ。
ただ、もうそろそろその役割も節目を迎えてはいないか。
Jリーグは3部制になり、全国の50以上のクラブが存在している。
各地域には未来のJリーグ入りを目標とした地域密着型のクラブチームが次々に生まれている。
W杯は4年に一度のお祭り。いわば臨時イベントだ。
日本サッカーは「臨時イベント」から「日常イベント」へとシフトチェンジしていく時期になってきている。
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こちらのブログでは主に、私が最近妙に熱心に応援し始めた「柏レイソル」についての内容を多く記事にしています。